2006年09月04日(月)
 神戸製鋼所は自動車薄板のハイテン(高張力)戦略への取り組みを一段と強める。環境問題を背景に日系自動車メーカーが軽量化への取り組みを強める中、衝突安全性と軽量化を高次元で結ぶ素材として、得意分野である薄板ハイテン材の材料特性および加工性を高め、採用増を図ろうとする試みだ。

 中でも590メガパスカル以上のハイテン材をターゲットに拡販を進めており、トヨタ自動車が今秋発売予定の新型レクサスLSには980メガパスカル級ハイテン材を使った部品が2カ所で採用された。こうした実績をテコに中期経営計画(2006―08年)の最終年度には自動車向けでのハイテン(590メガパスカル以上)比率を現在の3割弱から4割程度に高めたい考えだ。
 日新製鋼は1日、広島県営水道の送水トンネル崩落事故の影響で呉製鉄所が工業用水不足により間欠操業を余儀なくされていることから、普通鋼について新日本製鉄にホットコイル供給の検討を、ステンレスについては提携関係にある新日鉄住金ステンレス、日本金属工業にホットコイル圧延委託の増量の検討を依頼していることを明らかにした。
 阪和興業のタイでのコイルセンター、ハンワ・スティール・サービス・タイランド社(HSST)は1日、北修爾・阪和興業社長をはじめ多数の関係者が出席して現地で竣工式を行った。

 HSSTは2004年にタイ国チョンブリ県のアマタ・ナコーン工業団地に設立、05年の稼働開始を経て、今回の竣工となった。阪和興業にとって、同じアマタ・ナコーン工業団地にある淀川製鋼所との合弁事業であるPCMプロセシング・タイランド社に続くタイでのコイルセンターであり、阪和興業独資で設立された。
 韓国POSCOは対日ステンレス鋼板価格を9月契約分から冷延でトン4万―4万2000円、熱延を3万5000―3万7000円引き上げる。原料のニッケル高を価格転嫁する。ニッケルが今月も騰勢を増すようだと更に値上げする考え。
 シームレス鋼管は、2006年度下期(06年10月―07年3月)で需給が一段とタイト化する見通しだ。国内大手メーカーの生産はフル稼働状態が続いているものの、需要は輸出、国内向けともに当初の予想を上回る増加率となっており、需要家の増量要請に応え切れていないのが現状。

 このため、国内向けに関してはサイズ・品種によって、一部メーカーで納期遅れが生じるなど、今下期で市中の品薄感はピークに達しそうだ。