2006年09月14日(木)
 2006年度の国内普通鋼鋼材需要が前年度比100万トン程度増加し、6500万トン規模に拡大するとの見方が出始めている。自動車、造船・建産機など製造業向けの高級鋼材需要が増加基調にあるため。公共土木向けは需要減に歯止めがかからないが、電機メーカーなど製造業の国内回帰加速による工場新設など建築向け需要増も内需を押し上げている。
 韓国のPOSCOは約2億5000万ドル(293億円)を投じてメキシコのアルタミラ市に年産40万トンの溶融亜鉛めっきライン(CGL)を新設する。2008年初に着工し、09年に稼働する計画。製品の高付加価値化を進める戦略の一環で自動車鋼板事業を強化しており、北米で現地生産に乗り出す。

 北米自由貿易協定(NAFTA)圏に立地することで通商問題を避けながら、米国にも自動車用鋼板を安定供給する態勢を整える。
 経済産業省の細野哲弘・製造産業局長と中国・国家発展改革委員会(発改委)の劉鉄男・工業司長との鉄鋼産業に関する局長級協議が12日、北京で開催された。日本側から細野局長が中国の過剰生産能力を削減し、鉄鋼産業の構造調整を図る鉄鋼産業発展政策実現に向け、省エネ・環境の専門家派遣など協力する用意があることを改めて伝えた。

 これに対して中国側は劉司長が同政策の目的は鉄鋼産業集約化と説明した上で、製鉄所配置を首都や大都市圏から沿海地域に移転させる重要性を唱える一方、歴史的、体制的要因や移転に伴う雇用、福祉、地方税収の落ち込みなどから政策実現に時間を要していると報告。日本からの専門家派遣では山西省、江蘇省など中国の地方企業から意見を聞き、同委で要望案の検討を進めていることを明らかにした。
 12日午後10時半ごろ、中山鋼業(本社=大阪市、日野斌社長)で電気炉の爆発事故が発生、従業員3人が重軽傷を負った。13日午前現在、消防署と警察署関係者が事故の調査に入っている。操業に関しては製鋼・圧延とも休止しているが、とくに製鋼は操業再開まで数日から、場合によっては数週間かかる見通し。
 東京製鉄はH形鋼の物件価格をトン当たり1000―2000円値上げし、7万3000―7万4000円とした。宇都宮工場と九州工場の鉄スクラップ購入価格を12日入荷分から値上げしたことによる。