2006年09月29日(金)
 鉄鋼最大手2社が統合するアルセロール・ミッタルは27日、2008年で金利、税、償却前利益(EBITDA)で200億ドル(2兆3326億円)とするなどの戦略目標を発表した。

 05年の149億ドルに対して1・3倍に相当し、06年は150億―156億ドルを見込んでいる。配当と自社株買いを合わせて純利益の30%を毎年株主に還元する。市場支配力と低コストで効率的な操業をテコに収益力でも業界トップをめざす。
 米国への中国からの鉄鋼輸出増加が顕著となる中、米国鉄鋼協会(AISI)は米国政府に対し、中国の輸出対応は世界貿易機関(WTO)ルールに不整合として懸念を表明、WTOに準拠して禁止されている中国による輸出補助金、アンチダンピング規定による対処の検討要請を行った。
 経済産業省は28日、2006年度第3四半期(10―12月期)鋼材需要見通しを発表した。鋼材需要量は2725万トン(前期比43万トン、1・6%増、前年同期比163万トン、6・4%増)で、出荷相当粗鋼需要量は2954万トン(同33万トン、1・1%増、同163万トン、5・8%増)と策定された。

 国内需要は建設分野が土木の期ズレから増加、製造業分野も造船、産業機械が増加、自動車も微減ながらハイペースを維持。輸出も中国、韓国の日系ユーザー、提携先ユーザーを中心に高レベルを保つ。

 この結果、国内需要の増分を反映、粗鋼は第3四半期としては73年度の3127万トンに次ぎ史上第2位を記録するほか、06暦年ベースでも1億1573万トン(前年比2・9%増)と74年の1億1713万トンに次ぎ第3位の高水準となる。
 JFEスチールは28日、自動車排気管用耐熱クロム系ステンレス鋼を開発、サンプル出荷を開始したと発表した。

 新鋼種はこれまでの自動車排気管用ステンレス鋼SUS444や「JFE―MH1」よりも耐熱温度を50度以上高めた熱疲労特性を持つ。具体的な出荷数量は未定だが、JFEでは自動車向けだけでなく触媒コンバータのケース、燃料電池の熱交換器部材など、より厳しい耐熱性、耐熱疲労特性が要求される用途への適用を見込む。
 関東地区の鉄スクラップ炉前価格が実勢値で3万円台に到達する日が近づいている。東京製鉄宇都宮工場は28日に鉄スクラップ購入価格の値上げを実施。この価格改定により特級価格(H2相当)がトン当たり3万円となり、過去最高の値段となった。

 この先、電炉メーカーの製品増産にともないメーカーの鉄スクラップ購入価格はさらに上昇していく可能性も考えられる。