2006年11月30日(木)
 10月末の国内向け薄板3品在庫(メーカー・問屋・全国コイルセンター工業組合の合計)は前月比1・7%、6万5000トン減の399万8000トンとなり、昨年3月以来、1年7ヵ月ぶりに400万トンを下回った。

 ピーク時の昨年8月には465万7000トンにまで膨らんだ3品在庫だが、新日本製鉄をはじめとする高炉メーカーが危機感を抱いて需給調整に乗り出してから約1年、ようやく目標水準に達した。

 大手高炉メーカーでは「自動車を中心にした製造業の生産活動が高水準だが、大事なのはこの適正水準を保つこと。必要な材料を必要なだけという形で、引き続き慎重な引き受けを続ける」と現行水準の維持に向け注力する姿勢を示した。
 鉄鋼産業懇談会の宗岡正二会長(新日本製鉄副社長)は29日の定例会見で「内需は土木を除き好調。在庫は普通鋼が530万トン台をキープ、薄板3品も400万トンを切った。粗鋼生産は高水準で推移しているが、さほど心配していない。ただ欧米の鉄鋼需給緩和、中国の増産という2つの懸念は強まる方向にあり、市場環境が変化した場合は柔軟な対応をとる必要がある」との認識を示した。
 メタルワンは29日、アサヒコンティナー(本社=東京都千代田区、亀川洋介社長)とモスト(本社=千葉県市川市、貞弘浩二社長)の2社を来年1月1日付で合併し、「メタルワンぶりき・容器」を設立すると発表した。新会社はメタルワングループのブリキ・容器流通分野での中核内販会社になる。
 日本、台湾の鉄鋼産業関係者が官民レベルで意見交換する「日台鉄鋼対話」の第7回会合がこのほど、台湾・台北で開催され、中国の鉄鋼生産能力増強問題とこれに起因する中国の対欧米輸出増加を中心に討議した。

 日台とも中国の生産能力と輸出増に対する警戒感を表明し、これによって米国をはじめとした鉄鋼通商摩擦への発展、拡大を懸念。ステンレス生産能力問題も含め中国の動向を注視していくほか、2007年以降、日本、台湾とも生産や販売、輸出展開と慎重な対応が必要とする点で認識の共有化が図られた。

 経済産業省と中国の国家発展改革委員会、商務部など政府間の協議や日中官民鉄鋼対話などを通じ、可能な形で事態打開に向け、中国に対する働きかけを強めることで一致した。
 大同特殊鋼はニッケル系ステンレス線材について、12月契約分(2007年1月出荷)からトン8万円値上げする。SUS304ベースサイズが対象。原料のニッケルが高騰、為替変動も含めコスト増分を反映する。鋼種エキストラもニッケル含有量により引き上げる。

 例えば、ねじなどに使うSUSXM7はエキストラで2万円値上げしトータル10万円の値上げとなる。今回のニッケル系線材値上げは本年4回目で、5月契約からはトータル21万円の値上げとなる。