2007年02月22日(木)
 関東細物小棒電炉メーカーの千代田鋼鉄工業(本社=東京都足立区、坂田正孝社長)は、今後2年間で細物小棒を製造する綾瀬工場(同)に約20億円を投資する。老朽化設備の更新が目的で、今年5月に集じん機、年末年始に圧延の精整ラインを更新する。

 また、時期は未定だが冷却床を更新する予定。今年6月に設立60周年を迎えることから、「節目の年でもあり老朽化設備を刷新する」(坂田社長)。カラーコイルを製造している市川工場(千葉県市川市)との2本柱をより一層強化することで、地域に根差した経営を推進する。
 NTNは21日、伊藤忠丸紅鉄鋼(米澤常克社長)、栗田いなべ製作所(本社=三重県いなべ市、毛利正幸社長)と共同で、風力発電などで需要が増大している大形ベアリングの旋削加工を行う「NTN羽咋製作所」を石川県羽咋市に設立すると発表した。2007年3月に合弁会社を設立し、07年8月から生産を開始する計画だ。投資額は約13億円を予定している。
 高炉メーカーは熱延鋼板、冷延鋼板、表面処理鋼板という薄板3品の値上げの検討に入った。原材料コストが上昇していることに加え、需給のタイト感が強まり、値上げ環境が整ったと判断しているもの。値上げ幅などは現在詰めているが、3000―5000円で検討している模様だ。4月にも実施に移したい考え。
 韓国のPOSCOは21日、7億5000万円を投じて大阪の藤倉第2倉庫で鋼板加工を開始すると発表した。厚物と薄物のスリッター2基を設置する工事を3月に開始し、5月に完工する。8月には通常操業に立ち上げたい考え。
 小野建(本社=大分県大分市、小野建社長)は21日、2007年4月からの中期経営計画を発表した。

 それによると販売エリア拡大とシェア向上を基本方針とし、来年7月完成の仙台と福岡の新ヤードの活用を柱に、輸入材を含めた多品種戦略・地域密着型営業を推進することで、2010年3月期に売上高1496億900万円(07年3月期見込比23・5%増)、営業利益52億4700万円(同28・4%増)、経常利益54億1200万円(同26・8%増)、当期純利益30億8500万円(同41・1%増)をめざす計画だ。