2007年03月22日(木)
 新日本製鉄は20日、北海道地区のグループ競争力の強化を目的に普通線材加工事業を再編する、と発表した。

 本年6月1日に子会社の北海鋼機(北海道江別市、杉田公義社長)の棒線事業を新設分割して新会社「NS北海製線」を設立、8月1日をめどに中山製鋼所の関連会社である中山三星建材・苫小牧工場(北海道苫小牧市)を吸収分割により新会社が承継する。分割後の北海鋼機については7月1日をめどに新日鉄が株式交換により完全子会社化する。
 UBS証券は先週末、高炉4社の目標株価を新日本製鉄1000円(従来目標株価820円)、JFEホールディングス9000円(同7600円)、住友金属工業690円(同590円)、神戸製鋼所590円(同500円)にそれぞれ引き上げた。

 新日鉄の目標株価1000円は1989年2月の過去最高値984円を上回るもので、「業績好調が確認される1四半期決算発表までの目標株価への上昇を予想する」(アナリストの山口敦氏)。
 【名古屋】住金精圧品工業(本社=愛知県半田市日東町1、俵穰社長)は、「技術立社によるTier2サプライヤーとしての地位確立」を強力に推進する一環として本社工場内に第2機械加工工場(約1500平方メートル)を建設する。

 旺盛な自動車用精密冷間鍛造品の需要増と高付加価値化への対応を図ることが狙いで、工場建屋を7月予定で完成させ、その後機械加工設備を順次導入していく。
 ボルトメーカーの竹中製作所(本社=東大阪市菱江178、竹中弘忠社長)は、カーボンナノチューブを用いた超高性能表面処理材料「ナノテクト―C」の生産設備を導入した。

 今回設置した設備はナノレベル電子顕微鏡や超高速遠心分離機、分散化装置などで投資額は約1億円。4月以降には第2次の設備投資に向けて、塗装機器メーカーと共同で静電塗装機器の開発に着手し、2009年3月末をめどに量産体制を確立する計画。
 関東地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格が続伸している。先週末に引き続き、今週に入り大半の地場電炉メーカーが鉄スクラップ購入価格の値上げを実施した。

 直近の地場電炉買値はH2でトン3万4500―3万5000円前後。新規輸出成約価格が直近の地電炉場買値を上回っているため、メーカー各社の鉄スクラップ購入価格はさらに上がる可能性が高いと考えられる。