2007年04月12日(木)
 中国政府は10日、熱延コイル、厚板など主要83品目の鋼材製品輸出に対する増値税還付を15日から撤廃すると発表した。冷延鋼板、電磁鋼板、ステンレス、特殊鋼など付加価値の高い76品目は還付率を5%に引き下げる。

 内需を上回る能力増強が輸出の拡大につながっており、米欧など輸入国で制裁を求める声が強まっているなか、中国政府は輸出抑制策を強化することで、貿易摩擦を回避しながら、持続可能な鉄鋼業の発展を促す狙いだ。
 JFEスチールは5、6月生産分の店売り向けH形鋼出荷量を4月比10%以上減らす方針を決めた。来週から受注する5月生産分から地域ごとの荷動きなど環境に応じて供給量を減らす。H形鋼の需要自体は引き続き堅調で在庫に過剰感もないと見ているが、流通の在庫販売で荷動きの停滞感が強いため、減産を強化し、需給を一段引き締めたい考えだ。
 日新製鋼は11日、中国・上海地区に阪和興業、三井物産グループなどと共同でステンレスコイルセンターを設立すると正式に発表した。2007年6月末をめどに営業生産を開始する。

 宝山鋼鉄などとのステンレス冷延合弁会社「寧波宝新不銹鋼有限公司」の製品の拡販と経営基盤の強化が狙い。将来的には中国での日新のステンレス販売拠点にしたい考え。加工・販売目標は年約6万トン。総投資額は1億9000万元(約30億円)。
 三井物産と住金物産は11日、住金物産の子会社である東京製線(本社=千葉県市川市、鈴木宏彰社長)の全株式を、三井物産が取得する契約を10日付で締結したと発表した。三井物産は今後早期に株式取得を行う方針。
 韓国の鉄スクラップ市況は、下げ局面を強めている。市場に強い影響力を持つPOSCOは11―20日購入分の韓国内鉄スクラップ価格をトン当たり2万ウォン引き下げた。現代製鉄の12日からの2万ウォン下げに先行する形で実施されており、他の電炉メーカーも2万ウォン下げで追随するのは確実になった。

 また世亜ベスチールは、群山工場で9日火災が発生。現在操業がストップしており、復旧には10日前後かかる見通し。鉄スクラップの使用量が低下すると予想されるため、来週から実施する計画だった購入価格の引き下げを前倒しする方向で検討している。韓国の本格軟化で、強含みの日本市況への影響も一定レベルで出てくると見られている。