2007年04月16日(月)
 大阪の鉄スクラップ市況は、指標品のH2価格がトン4万円を目前にとらえた。海外市況が調整局面を迎えたことで様子見状態となっていたが、連休を前に炉前在庫の確保を急ぐメーカーが鉄スクラップの手当てを進めていることが要因。地区内電炉買値は、年初比7500円(24%)高のH2トン当たり3万8500―3万9500円前後に上昇している。
 産業廃棄物原料等を使った合金鉄メーカーのメタルテクノロジー(本社=富山県射水市、宮入一芳社長)は2008年度にも合金鉄工場の稼働率を引き上げる方針だ。06年4月の商業生産開始以来の立ち上げで、足もとでは計画操業の70%に達している。相場上昇の追い風を受けて商業生産初年度で黒字化を果たした。

 海外を含めた新規の原料ソースを確保しながら、主要需要家のJFEスチール以外に販路を広げ、高稼働率生産態勢づくりを急ぐ。操業、収益を安定させ、希少金属再資源化事業として軌道に乗せたい考えだ。
 2007年度のPETボトル、使用済みプラスチック製容器包装の再商品化事業者の落札結果をみると、新日本製鉄、JFEスチール(再商品化事業者はJFE環境)、神戸製鋼所の3社で前年度比約26・2%増の29万4248トンを落札したことがわかった。
 大阪製鉄は恩加島工場(大阪市大正区)の土地の一部を大阪市から賃借していたが、3月末に賃借分のうちの1万8396平方メートルを市から買い取った。購入金額は7億1300万円。今回の土地購入は今中期計画における経営戦略課題の一つだった。
 住友金属工業グループのコイルセンター、エスエスシー北関東(栃木県佐野市、荒田泰夫社長)は昨年9月から本社敷地内に新工場の建設、新スリッターラインの導入を進めてきたが、このほど完成、今月から本格的に稼働を開始した。これにより当面の事業体制整備が完了したことになる。