2007年05月02日(水)
 中国の商務部は30日、熱延コイル、厚板など主要鋼材83品目の輸出許可証制度を20日から導入すると発表した。

 内需を上回る生産能力の増強、増産が進むなか、輸出の急増が通商摩擦を引き起こしている。産業政策としても、高級鋼は輸入に依存する一方、汎用品は過剰能力を抱える不均衡の是正が課題。今回の許可制で4月に輸出時の増値税還付を撤廃した品目の輸出に対する政府の管理を強め、輸出抑制策を強化する狙いだ。
 経済産業省が集計した2007年度第1四半期(4―6月)特殊鋼熱間圧延鋼材生産計画によると、生産量は529万3600トン(前期比14万3000トン、2・6%減、前年同期比12万1000トン、2・3%増)と4期ぶりに前期比減となる。

 同省が3月末に策定した需要見通し519万4000トンを10万トン、1・9%上回るものの、国内では決算期翌期にあたるため、前期より主力需要分野である自動車生産の減少を見込んでいるほか、鉄スクラップ価格の高騰を受けた減産実施により前期比減。輸出も太宗を占める高抗張力鋼が米国の自動車需要の落ち込みを映して前期よりも減少する。
 高炉メーカー4社のエンジニアリング部門の2006年度連結業績は、各社とも好転した。好調な受注に加え、事業の選択と集中が功を奏した格好だ。新日鉄エンジニアリングと神戸製鋼所は増収増益を計上。JFEエンジニアリングと住友金属工業は減収だが赤字幅が縮小し、07年度には赤字が解消する見通しとなっている。
 2006年度の日本産ステンレススクラップ輸出量が過去最高の約30万トンを記録した。韓国向け輸出量が2年連続で減少する一方、生産能力の拡大が続く中国向けが前年度比3倍以上となり、初めて10万トンを突破した。日本産輸出における構成比も、中国向けが前年度実績19%から43%に拡大している。
 外資系資産運用会社のフィデリティ投信は1日、日本冶金工業株を4月27日までに発行済株式総数の15・00%まで買い進めたとする大量保有報告書を関東財務局に提出した。株式の名義人は顧客の選択した銀行(カストディアンバンク)または信託銀行などになるという。同社は24日までに日本冶金株を従来の12・60%から13・75%まで買い増していた。