2007年06月26日(火)
 原油価格の高騰などによって、おう盛な引き合いが続いていた、13%クロムシームレス鋼管の需要に陰りが見え始めている。米国、カナダで余剰感の出ていた在庫量は2006年末をピークに漸減しているものの、販売量は勢いを失ってきた。

 また、上伸機運が続いていた輸出価格は07年に入り、弱含みに転じるなど、「需給バランス、ユーザー動向に注視し、販売政策を転換する必要がある」(商社筋)と、関係者は警戒感を強めている。
 JFEスチールは25日、東日本製鉄所京浜地区・熱延工場に約50億円を投じ、スラブサイジングプレスを新設するとともに粗圧延機モーターのパワーアップを実施すると発表した。薄板の需要増・要求品質高度化に対応し、熱延鋼板の供給力、品質対応力を引き上げるのが狙い。2008年度下期の稼働開始を予定しており、熱延工場の年産能力を足元に比べて24万トン引き上げる。
 阪和興業のタイのコイルセンターの「阪和スチールサービス・タイランド」は13億5000万円を投じ、建屋増築と設備増強を軸にした第2期投資を行う。月内にも現工場の隣接地を購入、9月から増築工事を開始、来年5月には大型スリッター1基、大型レベラー1基、シャー2基、梱包反転機1基、クレーン3基を導入、同6月から増築棟を稼働させる。

 現工場が2直体制のフル稼働となっており、作業負担を軽減するとともに、きめ細かい加工・納入体制を整備するのが投資の狙いで、従来の家電向け以外に、自動車部品向けも視野に入れている。増築棟の稼働後、加工量は2011年に月間8000トンと現状比45%増、中長期的には月間1万トンに引き上げる。
 フェロニッケル国内最大手、大平洋金属は純度の低いニッケル鉱石の有効利用に向けて鉱石濃縮の試験プラントを建設する。投資額は約50億円。来年秋の稼働予定で効率的な濃縮技術を確立する。実用化すれば海外の採掘地に工場を建設し、現地で濃縮した固体を同社の八戸製造所で使用する。

 世界的な原料需給のひっ迫で高品位鉱の入手が難しくなっており、技術可能性を探るとともに東南アジアなど新たな調達ソースの開拓にも取り組む。
 伯鉄鋼大手のゲルダウ・グループは22日、インドの複合工業企業、カリヤニ・グループと製鉄合弁事業を形成すると発表した。ゲルダウは7500万ドルを投じて合弁事業に45%出資し、既存の高炉一貫製鉄設備を年産160万トンに拡張するなどでインド国内需要の拡大に応じる。ゲルダウは初のアジア拠点を通じて成長市場に足場を築く考えだ。