2007年07月06日(金)
 薄板ユーザーの集中購買化が一段と進んだ。全国コイルセンター工業組合がまとめた流通調査結果によると、2006年度の受託加工比率(出荷ベース)は53・9%と平成に入った89年以降では最高水準となる一方、自社販売比率は46・1%と最低水準となった。

 出荷量は製造業の好調さなどを受け、01年度の1632万8000トンを底に、06年度には1828万7000トンと5年連続して増加しているが、受託加工の増加という構造変化がジワリと広がっている。
 神戸製鋼所は5日、100%子会社の米ミドレックス・テクノロジーズがエジプトのベシェイ・スチールから年産能力176万トンの天然ガスベースの直接還元鉄プラントを受注したと発表した。

 2010年初頭の稼働を予定。契約範囲はミドレックスプロセスのライセンス供与、設備設計、主要設備供給。フルターンキーでないことから受注額は数十億円とみられる。ミドレックスの還元鉄プロジェクト受注は04年末以降、10件目で、ベシェイ向けは最大規模。
 住友鋼管は、自動車用鋼管の値上げ実施に向けて、7月から自動車メーカーおよび部品加工メーカーと本格交渉を開始した。自動車用鋼管の値上げ交渉は05年度上期以来、2年ぶり。対象は、リロール用材料管を含む自動車向け機械構造用鋼管(電縫管、冷間品を含む)。

 前回の積み残し分を考慮し、値上げ幅はユーザーごとの交渉で、現行比5―10%となる。同社では7月以降、早期決着をめざしていく。
 IHIは5日、溶鋼から直接薄鋼板を製造できる「キャストリップ」の2号機を世界最大の電炉メーカー、米ニューコアから受注したと発表した。年産能力50万トンの設備で、ニューコアはブライスビル工場(アーカンソー州)に設置し、2008年末の稼働を予定する。受注額は数十億円。

 「キャストリップ」は、IHIがニューコア、豪ブルー・スコープ・スチールと共同で開発したストリップキャスティング技術による普通鋼の薄板製造設備。
 三協則武鋼業(本社=大阪府松原市、木村哲治社長)は今期(2008年3月期)、売上高70億円と前期比8・8%増、経常利益2億4500万円と同140%増(2・4倍)、ROS(売上高経常利益率)で3・5%の確保をめざす。販売量は年間20万5000トンと同10・3%増、自社加工量(レベラー、シャーの合計)は年間13万1100トンと同2・3%増を計画している。

 大型レベラーが厚み9ミリまでコイルを高品質に加工できる体制となったことから、これまで外注に出していた厚み9ミリのコイルを自社加工していく。設備投資は総額で2000万円程度と基本的に抑制、本社工場建屋の補強、レベラーラインのモ―ターの改善などを行う。