2007年08月20日(月)
 総合商社が鉄鉱石の資源確保に本腰を入れ始めた。年間で4100万トンの権益を持つ三井物産は別格だったが、ここにきて三菱商事が豪州の新規開発に乗り出し、双日は初の権益を取得するなど投資拡大が目立つ。

 伯リオドセ(CVRD)など大手と近い三井物産、伊藤忠商事以外は大手3社以外の代替ソース掘り起こしに力を入れており、需給が窮屈ななかで新たな事業機会を探る。積み上げると、商社の持つ権益は2015年にも現状の1・5倍相当の8600万トン以上に拡大する。
 韓国鉄鋼大手のPOSCOと印鉄鋼大手のスチール・オーソリティ・オブ・インディア(SAIL)は16日、包括的に戦略提携すると発表した。今後3年間にわたって経営情報の共有、技術者の人材交流のほか、原料の開発や調達、インド国内の販売網活用など多面的に協力する。協議を続け、製鉄技術の共同研究や共同事業などの追加的な協力案件を探る。

 併せて粗鋼年産4500万トン超の両社は資本提携には踏み込まないが、いわゆるソフトアライアンスを通じて提携効果を引き出し、集約が進む世界の業界内で地位を維持、強化する狙いだ。
 マンガンなど非鉄金属原料、フレート、原油などの高騰で、高炉各社の原燃料コスト負担が拡大している。

 新日本製鉄は2007年度の原燃料コストが当初、06年度に比べ800億円程度増えるとみていたが、先月末、1000億円程度に拡大修正、JFEホールディングス、住友金属工業も期初予想よりそれぞれ160億円、200億円増えるとの修正見通しを明らかにした。原燃料のコスト負担増を吸収するべく各社とも一層の製品価格の改善、社内コスト削減に取り組む。
 台湾のセンユースチール(略称=シスコ、大森豊実董事長)は台湾企業などと合弁で、中国の東莞にコイルセンターを建設する。投資金額は430万米ドル(円換算=5億1600万円)を予定している。

 これに伴い、中国に会社を近く設立する予定で、当初、資本金は370万米ドル(円換算=約4億4400万円)とし、シスコグループが50%、中国の取引先の台湾系企業などが50%出資する。年内にも建設工事を開始し、来年6月の稼働をめざす。同コイルセンターの薄板の加工能力は月間1万トン規模で、家電向けに高級品の加工を行う予定。
 中山鋼業(本社=大阪市西淀川区、日野斌社長)はきょう20日から、本社工場の直送圧延の工事を開始する。同投資は異形棒鋼の生産において、製鋼から圧延までをダイレクトに行うもので、これと併せて、製鋼・圧延を含めた老朽化更新も行う。

 作業期間は当初、9月末までの約40日間を予定だが、9月20日には試運転を行い、垂直的な立ち上げをめざす。今期の年間投資額42億円の大半を、この期間の工事に投下する。