2007年09月10日(月)
 特殊鋼棒鋼・線材の需要が自動車や建設機械メーカーの生産拡大を背景に急速な伸びをみせている。高炉・電炉メーカーの2006年度の特殊鋼棒鋼・線材生産は1078万トンに達し、この10年間のボトムだった98年度に比べて1・5倍超に拡大、07年度も増加基調を維持している。ノックダウンを含めた自動車生産の伸びに加えて建機メーカーが生産能力増強を急いでいることから特殊鋼棒鋼・線材需要は拡大を続ける見通しだ。
 山陽特殊製鋼はこのほど、ニッケル、モリブデンフリーの高強度合金鋼「エコマックス(ECOMAX)鋼」を開発した。

 環境負荷低減に向けた自動車駆動系部品の小型・軽量化ニーズに対応するもので、合金節約によるコスト低減のみならず、従来型の高強度鋼と同等以上の強度特性と高い冷間加工性を有する。現在、複数需要家へサンプル出荷を行っており、2年後をめどに月産1000トンの量産体制確立をめざす。
 鞍山鋼鉄はこのほど、11月積みの日本向けの鋼材輸出方針を決定し、扱い業者に通達した。それによると、日本向けの価格は熱延コイルが前月比38ドル上げの598ドル(C&F、トン当たり、円換算=6万9200円)、冷延コイルが25ドル上げの625ドル(同、円換算=7万2300円)とした。

 数量は前月並みの水準を予定している。今回の値上げは日本向けの価格が依然として、安過ぎると判断し、採算の改善から、実行した。
 桂スチール(本社=兵庫県姫路市、三木桂吾社長)は近く、第1工場(岡山県備前市吉永町)にBH用の溶接設備1基(25ST)を導入、10月から稼働させる。既存の25STの溶接機2基が老朽化しており、これを最新鋭機に更新するもので、投下金額は約8000万円。

 また、BHの前段階の材料処理能力を高めるため、10月にも第3工場(備前市三石)に広幅平鋼用の切断機(バンドソー)1基を増設する。投下金額は3000万円程度を見込んでいる。
 関東地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格が続伸している。一部の地区電炉メーカーが、先週末から購入価格をトン1000円ほど引き上げた。

 直近の価格はH2ベースでトン3万7000―3万8000円前後、高値3万9500円。東アジア向け新規輸出価格の上昇が背景として挙げられる。夏場の定期修理に伴うメーカー各社の工場炉休が終了したことにより、地区相場は徐々に上向いて行くと考えられる。