2007年10月10日(水)
 【ベルリン7日=正清俊夫】鉄鋼最大手のアルセロール・ミッタルのラクシュミ・ミッタルCEOは7日、ベルリンで会見し、内部成長、新規計画・M&A、バリューチェーンの拡大を3本の柱に成長をめざす考えを強調した。

 過剰能力を持たずに需要拡大に応じた能力拡張が課題と位置づけ、2012年までに鋼材出荷量を1億3000万トンに現状から20%増やす一方、鉄鉱石自給率の拡大、高付加価値製品や加工サービスの拡充などを進める方針だ。

 ミッタルCEOは現時点では日本、韓国企業を買収する考えがないことも強調した。新日本製鉄との提携はうまくいっていると強調。アジアでの成長を捕捉するためにインドから中国までの事業を拡大する考えを示した。
 高炉メーカー各社は薄板の需給対策を一段と強化する構えだ。国内薄板3品在庫が適正と目される400万トンを超える水準で推移する中、建築基準法改正の影響で建材向けの荷動きが「予想していた以上に悪い」(高炉薄板営業担当者)ためで、系列を含めた建材メーカー向けの供給を絞り込むなどのロール調整を進め、需給の適正化を図る。

 一部メーカーでは10―12月の建材向けを前年比で10%以上供給削減しているケースもあるようだ。
 【ベルリン7日=正清俊夫】独鉄鋼大手のティッセンクルップ・スチールのカール―ウルリッヒ・ケーラー会長は7日、JFEスチールとの提携関係を米アラバマ州の熱延以下の新工場にも広げる可能性を示唆した。

 協議中であり、詳細は決まっていないとしているが、合弁事業化やラインセンス生産など、何らかの形の協力を模索する考え。北米で日系自動車メーカーの存在感が強まるなか、JFEとの協力を通じて、北米の自動車市場に食い込みたい考えだ。
 日新製鋼は9日、本年度10―12月期のガルバリウム(GL)鋼板、カラー鋼板の生産量を上期比で2―3割減らすと発表した。外装建材の需給バランス引き締めが目的で、来年1―3月期も10―12月期の在庫調整の進展をみながら減産の実施を検討する。

 日新製鋼が需給適正化の目的でGL鋼板、カラー鋼板を減産するのは6―7年ぶりという。日新製鋼は市川製造所(千葉県市川市)でGL鋼板、カラー鋼板を生産している。
 【ベルリン7日=正清俊夫】国際鉄鋼協会(IISI)が8日発表した見通しによると、2008年の世界の鋼材見掛け消費量は12億7860万トンに前年比6・8%増える。中国は4億4380万トンと11・5%伸びる見通し。ブラジル、ロシア、インド、中国のBRIC諸国で5億7390万トンと11・1%伸びると見ており、BRIC以外でも4・4%増と需要が堅調に伸びると予想している。