2007年10月25日(木)
 新日本製鉄、住友商事、メタルワンは24日、タイの合弁ブリキメーカー、サイアム・ティン・プレート(STP)の年産能力を約26万トンに86%拡大する投資を決めたと発表した。

 約14億バーツ(約49億円)を投じて年産約12万トンの電気錫めっきラインを新設し、2009年7月をめどに商業生産を開始する。食缶を主体にタイの内需が年率10%で伸び続けるなか、大規模な増産で高品質分野に狙いを定めて拡販したい考えだ。
 財務省が24日発表した2007年度上半期貿易統計によると、鉄鋼は全世界で輸出が1825万トン(前年同期比2・1%増)、金額2兆433億6500万円(同18・7%増)、輸入が424万461トン(同8・4%増)、5188億7000万円(同39・2%増)と、輸出入とも数量ベース、金額ベースで前年同期を上回った。
 神戸製鋼所は、次世代型として開発した超高強度弁ばね用鋼が国内大手自動車メーカーの乗用車エンジン向けに初採用され、このほど量産を開始したことを明らかにした。

 この超高強度弁ばね用鋼「KHV12N」は疲労強度を規格鋼に比べて50%引き上げており、弁ばねを小型化するとともに約3分2に軽量化でき、乗用車であれば約2%の燃費改善とエンジン小型化による歩行者安全性向上が可能になるケースが確認されている。環境・安全規制が一層厳しくなる傾向にあることから、メーカー各社のパワートレーン系モデルチェンジのタイミングにあわせて二輪・四輪車向けで「KHV12N」の採用が拡大していくことになりそうだ。
 フィンランドのステンレス大手、オウトクンプは23日、約2億4000万ユーロ(390億円)を投じて2010年までにスウェーデンと米国のステンレス厚板の年産能力を26万トンと現行比60%拡大すると発表した。

 おう盛な需要を受けて厚板ミルのフル操業が続いており、大規模な拡張で需要拡大に応じる考え。2相鋼など得意の高付加価値品を主体に規模を拡大し、汎用品市場の変化を受けにくい安定した事業基盤を構築する戦略の一環だ。
 関東地区電炉メーカー各社の鉄スクラップ購入価格が、今週に入りトン500円方下落した。直近の価格(H2ベース)は、トン3万7500―3万8500円前後、高値3万9500円。輸出相場が弱含んでいることや、地場メーカー各社の鉄スクラップ入荷が上向いていることなどが影響している。