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2005年鉄鋼業界10大ニュース

日刊産業新聞 2005/12/27

(1) 中国構造調整へ転換
(2) 高炉フル生産にブレーキ
(3) ミッタル、アルセロール、ティッセンクルップ買収合戦
(4) 鉄鋼業、好業績維持
(5) 中国、インドの高炉新増設計画相次ぐ
(6) 新日鉄、住金、神鋼が提携深化
(7) JFEスチール、住友金属社長交代
(8) 高炉エンジ事業再編
(9) 東鉄が名古屋に新工場
(10) 鉄スクラップ上場

(1)中国構造調整へ転換

 中国政府は7月に鉄鋼発展政策を公表し、大手への集約、老朽・旧式設備の廃棄、高級材シフト、環境保護、省エネなどの方針を出した。

(2)高炉フル生産にブレーキ

  米欧、アジアの調整局面を受け、各国で需給調整減産に転じた。日本の高炉大手も輸出減を手始めに、下期からは本格的な粗鋼減産に入った。

(3)ミッタル、アルセロール、ティッセンクルップ買収合戦

  ドファスコをめぐってティッセンクルップとアルセロールが競合するなど、大手が激しい競り合い。

(4)鉄鋼業、好業績維持

  鉄鉱石70%、原料炭が2.2倍に上がるなどの原料高を製品値上げなどでまかない、高炉大手は過去最高益を更新。世界の鉄鋼大手も好業績を上げた。

(5)中国、インドの高炉新増設計画相次ぐ

  宝山鋼鉄等が中国南部で2000万トン級の新設計画を進める一方、POSCOはインドで1200万トンの製鉄所建設に乗り出すなど、中国、インドの大型案件が続出。

(6)新日鉄、住金、神鋼が提携深化

  新日本製鉄、神戸製鋼所は住友金属工業と中国鋼鉄との合弁会社、東アジア連合鋼鉄に出資して鉄源を共同利用するなど、持ち合い株の買い増しと併せて連携を強化した。

(7)JFEスチール、住友金属社長交代

  JFEスチールの新社長に馬田一氏、住金は友野宏氏が就任した。

(8)高炉エンジ事業再編

  新日鉄はエンジニアリング事業の分社を決めたほか、橋梁事業の撤退など、各社のエンジのくくり直しが進む。

(9)東鉄が名古屋に新工場

  東京製鉄が1000億円をかけて名古屋に新工場建設を決めた。

(10)鉄スクラップ上場

  中部商品取引所が鉄スクラップを上場した。上場は世界初