2002年鉄鋼業界10大ニュース

日刊産業新聞　2002/12/26(木)

(1)　ＪＦＥホールディングス発足

(2)　新日鉄、住金、神鋼が資本提携

(3)　住金、鉄鋼事業の抜本的構造改革に着手

(4)　メタルワン発足へ

(5)　セーフガード発動相次ぐ

(6)　国内ひも付き価格改善

(7)　鉄スクラップ５年ぶり高値更新

(8)　小棒４年ぶり３万円台へ

(9)　鉄鋼輸出が過去最高に

(10)　日鉄鋼板が発足

(1)ＪＦＥホールディングス発足

ＮＫＫと川崎製鉄が９月に共同持株会社を設立、経営統合した。03年４月には５つの事業別会社に再編。

　３社は11月、資本提携、連携強化で合意。ＪＦＥと２大安定軸構築。新日鉄と住金のステン統合は03年10月。

　和歌山製鉄所の薄板量産品を鹿島製鉄所に集約。和歌山の上工程は分社化し、台湾・中国鋼鉄と合弁設立へ。

　三菱商事と日商岩井が鉄鋼製品部門の03年１月統合を発表。売上高２兆円の世界最大の鉄鋼トレーダー誕生。

　米国の鉄鋼セーフガード発動にＥＵ、中国などが追随。その他各国でもＡＤなど鉄鋼輸入制限が相次いだ。

　高炉各社はひも付き価格引き上げに注力。造船、電機、建材で一定値上げを達成、自動車も年末から年明けにかけて各社決着。

　年初から右肩上がりで推移、直近では関東Ｈ２で１万４０００円に上伸。アジアの需要大幅増が背景。

　低迷を続けていた小棒市況が３万円を突破、関東は３万３０００円どころに。しかし、スクラップの高騰がメーカー収益を圧迫。

　全鉄鋼輸出は３６００万トンの過去最高水準に達した。輸出価格も鋼板類を中心に大幅に回復。

　大同鋼板と大洋製鋼が10月に事業統合し、発足。新日鉄グループの建材薄板事業の中核会社として展開。