SANGYO SHIMBUN 90th ANNIVERSARY
INTERVIEW STORY
Portraits of Strategy

店売り鋼材販価8契 東京製鉄、全品種据え置き 「価格転嫁確実なものに」

2026.07.14 / 2 min read
Special Partnership
OFFICIAL PARTNERS
激動の時代において、不変の価値とは何か。
最前線で舵を取るリーダーが、その胸中を明かす。
東京製鉄は13日、8月契約分の鋼材販売価格(店売り向け)を全品種で据え置くと発表した。全品種据え置きは2カ月ぶりとなる。会見した伊藤岳・取締役執行役員営業本部長は、「世界でインフレ傾向が続いており、鉄スクラップや諸資材の価格が上昇するなど、われわれを取り巻くコスト環境は厳しく、追加値上げが必要な情勢にある。これまで実施した値上げは市場に浸透してきており、鋼材価格のアップトレンドは続いているものの、今後の価格転嫁を確実なものにするため、8月契約分の販売価格は全品種据え置きとする」とコメントした。

 海外市場については、「電炉鋼材を取り巻く環境は良く、欧州ではニーズが増えているが、良質な電炉鋼板という評価で当社製品への引き合いは強く、ホットコイルの輸出環境は良くなっている。欧州向け輸出価格は日本国内向け販売価格よりも高い水準にある」とした。

 国内マーケットは、「条鋼類については先行きの大型建築案件が見えていたが、インフレなどの状況を踏まえて一部で前倒し発注が行われるなど、動き出してきた感がある。国内外でカーボンニュートラルや循環型経済に向けた仕組みづくりが進み、当社の幅広い電炉鋼材品種でニーズが強まり、引き合いが本格化している。中でもデータセンターは稼働後のエネルギー消費が大きいことから、建設時における素材のカーボン削減要請が強い。鋼板類は製造業向けが堅調で、タイミングをみながらコスト上昇分を販売価格に転嫁していきたい」とコメント。

 鉄スクラップ動向は、「市況は先月、少し下落した。長期的には上昇トレンドにあるが、足元は為替動向などに影響される」と述べた。

 物件向け販売、在庫販売は13日午後から開始した。価格(ベースサイズ)はH形鋼が同11万8000円、異形棒鋼は同9万5000円、厚板は同10万8000円とし、前月比で据え置いている。物件向けH形鋼は9―10月ロール分に対応する。

BACK TO TOP 90周年特設サイトへ戻る
資源を循環させる、
未来への責任。