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東京製鉄 店売り10契販価 薄板3000円上げ 厚板2000円、条鋼は据え置き コスト高転嫁「浸透可能な水準で」

2026.09.15 / 3 min read
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東京製鉄は14日、10月契約分の鋼材販売価格(店売り向け)について、薄板品種でトン当たり3000円、厚板で同2000円それぞれ引き上げると発表した。条鋼類は販価を据え置く。薄板品種と厚板は7月契約分以来3カ月ぶりの値上げで、条鋼類は3カ月連続の据え置きとなる。流通の反応2面

 会見した伊藤岳取締役執行役員営業本部長は、「インフレは避けられず、電気料金やエネルギーなどのコストアップで収益状況は苦しく、コストを販価に転嫁せざるを得ない。より大きな上げ幅が必要だが、現行マーケットにおいて着実に浸透することが可能な水準とし、販売価格の差を考慮して厚板に比べ薄板類を1000円高く設定した。11月契約分以降も鋼板類、条鋼類ともに状況次第で値上げを検討する」とした。

 品種別の上げ幅はホットコイルと縞コイル、酸洗コイルと溶融亜鉛めっきコイル、熱延鋼板と縞鋼板、酸洗鋼板は同3000円。厚板は同2000円とした。溶融亜鉛めっきコイルは、岡山工場(倉敷市)の溶融亜鉛めっきライン(CGL)改造工事が本格化するのに伴い、9月契約分から売り出しを休止しており、参考価格として変更する。

 鋼板類については、「薄板も厚板も需要は底堅い。国際的なエネルギー高騰の影響でインフレが鮮明で国際市況は切り上がり、政府の通商政策の効果で鋼板類の輸入価格も上昇方向にある。市中では春先からのメーカー各社の連続値上げが徐々に浸透し、サプライチェーンにおいてエンドユーザーまでコスト転嫁が行われつつある。高炉メーカーと大手自動車メーカーの価格交渉結果が今後、マーケット全体に波及していくだろう」と分析した。

 条鋼類は、「先高観があり、受注状況は徐々に改善している。大規模建築物件が計画され、市中では先行きの需要が回復するとみているが、足元の荷動きや市中価格の上昇スピードはいまだ緩やか。また基礎部分を中心に安値H形鋼の輸入を仕掛ける動きもあり、警戒が必要。為替動向も注視しながら、市中価格の着実な上昇を見極めるため、据え置きとした」とコメント。

 海外市場は、「底を打っているが、二極化している。米国と欧州は価格レベルが高く、さらに上昇する気配がある。中国の影響下にあるエリアのメーカーもコストが上がっており、値上げの動きが見られる。当社では電炉鋼材の引き合いが多い米国向け、欧州向けなどで輸出を続けており、ドルベースで値上げを実施する」との方針を示した。

 鉄スクラップ動向については、「関東鉄源協同組合が実施した鉄スクラップ輸出入札の落札価格は前月比で973円下がったが、国際市況はドルベースで上がっており、下落している感覚はない。先行き上昇すると身構えている」と述べた。

 物件向け販売、在庫販売は14日午後から開始した。価格(ベースサイズ)はH形鋼が同11万8000円、異形棒鋼は同9万5000円、厚板は同11万円とし、前月比で厚板は2000円引き上げ、H形鋼と異形棒鋼は据え置いた。物件向けH形鋼は11―12月ロール分に対応する。

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