2025年5月15日

パビリオン天井「見せる」電路資材/南電機、日鉄・黒ZAM製独自製品採用

電線管付属品・電路支持材専門メーカー、南電機(本社=大阪市西区、岡崎英雄社長)は、大阪・関西万博の国内外パビリオン天井部分に独自製品の電路資材が採用された。いずれも日本製鉄製のデザイニングメタルを使用したもので、“見せる"形で施工されている。岡崎社長は「皆さんが万博に行かれる際、ぜひパビリオンの展示に加え天井も見上げてみてほしい」と話している。

南電機の独自製品が採用されたのは、海外パビリオンはフランス館、ポルトガル館、マレーシア館、オーストラリア館、韓国館。国内パビリオンは、シグネチャーパビリオンの「EARTH MART」「いのちの未来」(いずれも順不同)など。

独自製品は、いずれも日本製鉄製の黒色溶融めっき鋼板黒ZAMを用いた電路支持材「クロウェイ」、ケーブルラック「ブラック・ラック」「ネトアミラック」。

ケーブルラックは、大量の電気ケーブルを施設内に安全に行き渡らせる役割を持つ。漏電時は導電性機能を保持。電気を大地に逃すことで感電や火災を防ぎ、施設の安全を保つ。

映像や芸術作品、植物といった趣向を凝らした展示物が並ぶ各パビリオンの天井で、これら3種の独自製品が目立たぬよう存在感を打ち消しながらも、パビリオン全体のアート性の高さに貢献。黒ZAMを使用することで、マットな黒色による“アート思考"な空間を演出した。めっき層自体を黒色化しているため塗装工程を省略でき、二酸化炭素の排出量を抑制。カーボンニュートラル実現に貢献している。

南電機の岡崎社長は万博を複数回訪問しているものの、採用された全ての天井を見られていない状況といい、「自分の分身とも言える独自製品が天井でしっかりと皆さまに良い仕事をしているか、1日も早く様子を直接見たい。心の中で頑張れと言いたい」と話している。







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