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2000.04.21
1. 世界初のSCRで無酸素銅荒引線 三菱マテ
2. 3月伸銅品生産10万トン台回復見通し 29ヵ月ぶり
3. エンジンブロック用新ブースター開発 南武
4. 三菱電線中期計画で2002年度連結経常90億円へ
5. アルミネが東工取を脱退
2. 3月伸銅品生産10万トン台回復見通し 29ヵ月ぶり
3. エンジンブロック用新ブースター開発 南武
4. 三菱電線中期計画で2002年度連結経常90億円へ
5. アルミネが東工取を脱退
三
菱マテリアルは20日、世界で初めてSCRプロセス(連続熱間圧延製造工程)による無酸素銅および銅合金の荒引線の製造に成功したと発表した。これにより耐ダイス摩耗特性、耐密着性、ガス放出特性などに優れた無酸素銅合金荒引線を開発し、「ROXシリーズ」として今月24日から発売を開始する。価格は従来品に比べて安い。本年は月700トン、来年は同1100トンの販売を予定している。
同社は、世界でトップの無酸素銅素材メーカーで、銅の製錬・加工をコア事業と位置付けている。型銅および荒引線の製造を堺工場(大阪府堺市)で行っている。 電線用の銅荒引線をSCRプロセスにより30年来製造。完全連続鋳造・圧延ラインで、長尺(最大10トンコイル)のタフピッチ銅荒引線を高い生産効率で製造できる。
このたびの技術開発は、無酸素銅技術をベースに、SCRプロセスに独自の改良を行い、従来のタフピッチ銅荒引線に加え、世界で初めて無酸素銅合金荒引線製造に成功した。生産効率良く長尺の無酸素銅合金荒引線の製造ができる。
「ROXシリーズ」は、独自の鋳造技術により、酸素濃度を10ppm以下、水素濃度を0・7ppm以下に抑えた無酸素銅(無酸素銅規格C1020相当)をべースにそれぞれ銀、錫、リンを添加しROX―AG、ROX―SN、ROX―HPなどの各種合金荒引線を取りそろえ、付加価値を要求される用途に従来品に比べて低価格で対応する。合金の種類も拡大していく。製品の標準サイズは、直径8ミリ、10ミリ、13ミリ、18ミリ。
従来の無酸素銅の棒・線の製造は、押出法ないしディップフォーミング法(注)で行われている。
押出法は、ビレットを鋳造、その後をバッチ式で押出作業を行うため、生産効率が低く、製品の単重が小さい。ディップフォーミング法で製造した材料は、その後の伸線加工時にダイスの消耗が激しいこと、また、熱処理時に材料同士が密着する問題があった。
「ROXシリーズ」は、生産効率が良いだけでなく、表面性状の改善によって、伸線時の耐ダイス摩耗特性を飛躍的に向上させ、耐密着性も改善している。
新製品は、4月からコミュテーター材(モーターの受動部分に用いる部品)、平角線、極細線などの線や、エレクトロニクス分野向けなどの加工品向け素材として発売する。
注=ディップフォーミング法=連続的に皮はぎされた芯線を溶融銅の入ったるつぼの中を通過させ、芯線表面に銅を凝固付着させ太らせた後、連続で熱間圧延して荒引線を製造する工程。
同社は、世界でトップの無酸素銅素材メーカーで、銅の製錬・加工をコア事業と位置付けている。型銅および荒引線の製造を堺工場(大阪府堺市)で行っている。 電線用の銅荒引線をSCRプロセスにより30年来製造。完全連続鋳造・圧延ラインで、長尺(最大10トンコイル)のタフピッチ銅荒引線を高い生産効率で製造できる。
このたびの技術開発は、無酸素銅技術をベースに、SCRプロセスに独自の改良を行い、従来のタフピッチ銅荒引線に加え、世界で初めて無酸素銅合金荒引線製造に成功した。生産効率良く長尺の無酸素銅合金荒引線の製造ができる。
「ROXシリーズ」は、独自の鋳造技術により、酸素濃度を10ppm以下、水素濃度を0・7ppm以下に抑えた無酸素銅(無酸素銅規格C1020相当)をべースにそれぞれ銀、錫、リンを添加しROX―AG、ROX―SN、ROX―HPなどの各種合金荒引線を取りそろえ、付加価値を要求される用途に従来品に比べて低価格で対応する。合金の種類も拡大していく。製品の標準サイズは、直径8ミリ、10ミリ、13ミリ、18ミリ。
従来の無酸素銅の棒・線の製造は、押出法ないしディップフォーミング法(注)で行われている。
押出法は、ビレットを鋳造、その後をバッチ式で押出作業を行うため、生産効率が低く、製品の単重が小さい。ディップフォーミング法で製造した材料は、その後の伸線加工時にダイスの消耗が激しいこと、また、熱処理時に材料同士が密着する問題があった。
「ROXシリーズ」は、生産効率が良いだけでなく、表面性状の改善によって、伸線時の耐ダイス摩耗特性を飛躍的に向上させ、耐密着性も改善している。
新製品は、4月からコミュテーター材(モーターの受動部分に用いる部品)、平角線、極細線などの線や、エレクトロニクス分野向けなどの加工品向け素材として発売する。
注=ディップフォーミング法=連続的に皮はぎされた芯線を溶融銅の入ったるつぼの中を通過させ、芯線表面に銅を凝固付着させ太らせた後、連続で熱間圧延して荒引線を製造する工程。
3
月の伸銅品生産は10万トン強と前年同月比7%ほど増加、97年10月以来、29カ月ぶりに10万トンの大台を回復した模様。銅、黄銅、リン青銅の3条など、おう盛な電子材向け需要のほか、エアコン向けに立ち上がった銅管や黄銅棒などの受注増に加え、稼働日数が例月より若干多い年度末という季節要因が重なり、メーカーが増産をかけたためとみられている。
大手板・条、銅管、黄銅棒メーカーなどによると、3月の主要品種の生産見通しは概数で銅条が2万2000トン前後と過去最高の昨年11月実績(2万2126トン)に迫る勢い。銅管は昨年6月以来、9カ月ぶりに2万トン台を回復、黄銅条も1万2000トン強の高水準をキープした模様。黄銅棒は2万4000トンで足元の人員体制ではフル操業に拍車がかかった格好。リン青銅板・条は、2月実績(5315トン)と比べた増産の規模次第によって、過去最高の97年9月実績(5544トン)に肉薄しそうだ。
これらのうち、3条はパソコン、携帯電話、ゲーム機、デジタル家電などに内蔵される半導体用リードフレーム材や端子・コネクターなど、かつてない需要増に沸いている電子材として増産ラッシュとなっている。
また、エアコン向け銅管は春先から立ち上がり始め、3月はフル操業を続けた。黄銅棒はエアコン向けに銅管より先行して受注が入ったほか、情報通信、自動車、ガス機器、一部水栓金具向けなどが加わった。3月の伸銅品生産はこれら主要5品種を中心に増産された結果、29カ月ぶりに10万トンの大台を回復したようだ。
大手板・条、銅管、黄銅棒メーカーなどによると、3月の主要品種の生産見通しは概数で銅条が2万2000トン前後と過去最高の昨年11月実績(2万2126トン)に迫る勢い。銅管は昨年6月以来、9カ月ぶりに2万トン台を回復、黄銅条も1万2000トン強の高水準をキープした模様。黄銅棒は2万4000トンで足元の人員体制ではフル操業に拍車がかかった格好。リン青銅板・条は、2月実績(5315トン)と比べた増産の規模次第によって、過去最高の97年9月実績(5544トン)に肉薄しそうだ。
これらのうち、3条はパソコン、携帯電話、ゲーム機、デジタル家電などに内蔵される半導体用リードフレーム材や端子・コネクターなど、かつてない需要増に沸いている電子材として増産ラッシュとなっている。
また、エアコン向け銅管は春先から立ち上がり始め、3月はフル操業を続けた。黄銅棒はエアコン向けに銅管より先行して受注が入ったほか、情報通信、自動車、ガス機器、一部水栓金具向けなどが加わった。3月の伸銅品生産はこれら主要5品種を中心に増産された結果、29カ月ぶりに10万トンの大台を回復したようだ。
金
型用油圧シリンダー最大手の南武(本社・東京都大田区、野村和史社長)は自動車用アルミエンジンブロック向けの小型ブースターシリンダーを開発した。従来品に比べ大幅な小型化を実現したほか、引き抜き力を50%アップさせた。このほど大手自動車メーカーの北米工場で採用され、国内向けの販売も本格化する。
新開発のブースターシリンダーは、アルミダイカスト製V6エンジンブロックを引き抜く金型中子抜きシリンダー。小型ながら150トンの引き抜き能力を持つ。
大手自動車メーカーの生産設備の小型化に対応し、長さ540ミリとコンパクトに設計した。今年1月には国内特許を取得している。
同社は金型用油圧シリンダーや製鉄巻き取り用ロータリーシリンダーなどの製造で業界最大手。韓国の浦項製鉄所(ポスコ)向けのロータリシリンダーは、同社がほぼ独占的に納入している。創業は1941年。98年度の売上高は約12億円で、このうち油圧シリンダー部門が75%を占める。
新開発のブースターシリンダーは、アルミダイカスト製V6エンジンブロックを引き抜く金型中子抜きシリンダー。小型ながら150トンの引き抜き能力を持つ。
大手自動車メーカーの生産設備の小型化に対応し、長さ540ミリとコンパクトに設計した。今年1月には国内特許を取得している。
同社は金型用油圧シリンダーや製鉄巻き取り用ロータリーシリンダーなどの製造で業界最大手。韓国の浦項製鉄所(ポスコ)向けのロータリシリンダーは、同社がほぼ独占的に納入している。創業は1941年。98年度の売上高は約12億円で、このうち油圧シリンダー部門が75%を占める。
三
菱電線は20日、2002年までの中期経営計画をまとめた。「光電子事業の強化、電力電線ケーブルのリストラ、自動車部品事業などのグローバル化とモジュール対応、リチウム二次電池などの先端事業の早期立ち上げ」の実施によって、経常利益を単体で2002年度に65億円(2000年度20億円)、連結で同90億円(同30億円)、ROEを単体で同6%(同2%)、ROAを単体で3%(1%弱)。2002年度の売上高を単体で1350億円(同1210億円)、連結で1560億円(同1390億円)とする。
在籍人員(出向者を含む)計画は、3年間で2500人を2200人に。グループ26社を含む総人員は、国内4350人を3800人にする。海外は新拠点設立を含めて620人増と倍増。財務体質は有利子負債を170億円減少させ、200億円。
退職給付債務対策は、2000年度に有価証券信託方式で一括処理する。会計基準変更時差異は単体190億円(連結230億円)。
在籍人員(出向者を含む)計画は、3年間で2500人を2200人に。グループ26社を含む総人員は、国内4350人を3800人にする。海外は新拠点設立を含めて620人増と倍増。財務体質は有利子負債を170億円減少させ、200億円。
退職給付債務対策は、2000年度に有価証券信託方式で一括処理する。会計基準変更時差異は単体190億円(連結230億円)。
ア
ルミネ(本社=大阪市阿波座、竹内正明社長)は4月30日付で、東京工業品取引所のアルミニウム会員を辞める。
同社は3月28日に脱退予告書を取引所に提出、19日の理事会において承認された。
同社は3月28日に脱退予告書を取引所に提出、19日の理事会において承認された。