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2000.08.17
1. アルミ薄板値上げ難航 大手圧延メーカー
2. 上半期のフェロニッケル国内販売8.9%増加
3. IT関連の活況で非鉄株が高い
4. 9月にかけての海外銅相場 上げ下げ判断難しい
5. 亜鉛建値5000円上げ、鉛も3000円アップ
6. カーポート新製品3タイプを発売 トステム
2. 上半期のフェロニッケル国内販売8.9%増加
3. IT関連の活況で非鉄株が高い
4. 9月にかけての海外銅相場 上げ下げ判断難しい
5. 亜鉛建値5000円上げ、鉛も3000円アップ
6. カーポート新製品3タイプを発売 トステム
ア
ルミ圧延大手各社は、問屋向けアルミ厚板のロールマージン2万円(1トン)値上げ実現に続いて、アルミ薄板の値上げに取り組んでいるが、建材向け需要が低調なためタイト感もなく、値上げは難航している。メーカー側は採算悪化に迫られているため、引き続き強い態度で値上げ浸透を図っていく構えにあるが、需要環境の厳しさが影響して交渉は長引く可能性がある。
軽圧メーカーは、製品販価の基準となる7―9月NSP地金ベースが4―6月に比べて2万円値下がりしたのを背景に、3万円のロールマージン引き上げを図ってきた。
NSPによる値下がり分2万円に1万円をプラスして、額面1万円の値上げということで、問屋の了承を得ようと交渉を進めてきた。厚板については半導体関連の需要好調から、需給はタイトとなり、メーカーの強気の姿勢に問屋が押され、3万円のうちNSP値下がり分の2万円を受け入れることで、メーカーと問屋は了解に達した。
しかし、薄板については問屋の抵抗が強く、値上げ交渉は進んでいないようだ。薄板は建材向けが主体だが、同分野の需要が低調なため、ユーザー向けの価格は厳しく、ユーザー向けの値上げができないということを理由に、問屋がロールマージンの値上げ受け入れに反発しているためだ。
一方の軽圧メーカーも採算悪化で経営が圧迫されている現状を強調し、引き続き値上げを要請していく姿勢にある。建材需要は年内も目立って上向く感じもなく厳しい状況にあり、先行きもハードな交渉となりそうだ。
軽圧メーカーは、製品販価の基準となる7―9月NSP地金ベースが4―6月に比べて2万円値下がりしたのを背景に、3万円のロールマージン引き上げを図ってきた。
NSPによる値下がり分2万円に1万円をプラスして、額面1万円の値上げということで、問屋の了承を得ようと交渉を進めてきた。厚板については半導体関連の需要好調から、需給はタイトとなり、メーカーの強気の姿勢に問屋が押され、3万円のうちNSP値下がり分の2万円を受け入れることで、メーカーと問屋は了解に達した。
しかし、薄板については問屋の抵抗が強く、値上げ交渉は進んでいないようだ。薄板は建材向けが主体だが、同分野の需要が低調なため、ユーザー向けの価格は厳しく、ユーザー向けの値上げができないということを理由に、問屋がロールマージンの値上げ受け入れに反発しているためだ。
一方の軽圧メーカーも採算悪化で経営が圧迫されている現状を強調し、引き続き値上げを要請していく姿勢にある。建材需要は年内も目立って上向く感じもなく厳しい状況にあり、先行きもハードな交渉となりそうだ。
今
年上半期(1―6月)のニッケル受け払い実績によると、フェロニッケルの国内販売は2万5230トンと前年同期比8・9%増加、ニッケル地金は1万9274トンと同20・2%の大幅増となった。下半期の動向もフェロニッケルの需要は回復基調をたどり、ニッケル地金は内需の活況が予想されている。
[フェロニッケル]
[フェロニッケル]
1―6月の生産は3万7685トンと前年同期に比べ14・1%(4670トン)上回った。フェロニッケルメーカーが需要の回復傾向に対応して生産を増やしたことによる。また、国内販売が前年同期比2057トン増加したのは、ステンレスメーカーが東南アジア向けの輸出好調によりステンレス生産を回復させたため。
さらに、輸出も1万2218トンと1万トンを超え、前年同期に比べ28・5%(2707トン)増と2ケタ伸びた。大平洋金属が主力向け先とする韓国と台湾への輸出は月2000トンペースで順調に推移した。
[ニッケル地金]
1―6月の生産は1万8158トンと前年同期比32・2%(4419トン)伸びた。住友金属鉱山が需要増などに対応して生産設備能力を増強し、月間3000トンの生産体制にしたことから、上半期の同社の生産は同水準のペースで順調に供給された。
国内販売は前年同期に比べて20・2%、3243トンの大幅増となった。需要は引き続き活況だが、荷繰りはきつい状態を続けている。
6月末在庫が2634トンと年初在庫に比べて14%(328トン)増えたが、内需の規模と比較すると1カ月分を割り込んでおり、販売に占める在庫の比率は減少している。
I
T関連の活況により古河電工と日立電線の株価が本年最高値を付けた。IT関連株とされている三井金属も800円台を確保しており、その他の非鉄メーカーも電子材のウエートの高いところは上がると予想されている。
古河電工の株が3510円(15日)と高いのは、同社の米国の関連会社であるJDSユニフェーズ社(光通信部品大手メーカー)の持ち株の評価が1兆6000億円と、含み資産が膨大なことが要因だが、古河電工では本体のIT関連事業も好調で、同社によればこれも株が高い原因となっているとしている。
一方、日立電線はIT関連事業が評価されて15日に1713円と本年の最高値をつけ、さらに16日午前には1775円どころを付け高値を更新している。
これまでは、電線業界において住友電工が、株価においてトップを走ってきたが、今は古河電工がトップで、日立電線も住友電工業抜く勢いで、その差は50円程度までに縮小している。
一方、製錬メーカーでもIT株とみなされている三井金属は、800円台と製錬株の中では群を抜いて高い。
その他の製錬メーカーもIT関連の電子材料を手掛けており、その評価が株価にあまり出ていないので、今後の上昇が期待できると見込まれている。
古河電工の株が3510円(15日)と高いのは、同社の米国の関連会社であるJDSユニフェーズ社(光通信部品大手メーカー)の持ち株の評価が1兆6000億円と、含み資産が膨大なことが要因だが、古河電工では本体のIT関連事業も好調で、同社によればこれも株が高い原因となっているとしている。
一方、日立電線はIT関連事業が評価されて15日に1713円と本年の最高値をつけ、さらに16日午前には1775円どころを付け高値を更新している。
これまでは、電線業界において住友電工が、株価においてトップを走ってきたが、今は古河電工がトップで、日立電線も住友電工業抜く勢いで、その差は50円程度までに縮小している。
一方、製錬メーカーでもIT株とみなされている三井金属は、800円台と製錬株の中では群を抜いて高い。
その他の製錬メーカーもIT関連の電子材料を手掛けており、その評価が株価にあまり出ていないので、今後の上昇が期待できると見込まれている。
海
外銅相場は16日現在、先物(3カ月)で1900ドルの上値抵抗線を突破できないままでいる。投機筋が仕掛けようとしている動きもうかがえるが、プロデューサー筋などの売り圧力の前に、このところ狭いレンジで推移している。この先、強いのか弱いのか。
上げ下げのパターンは、97年が、ちょうど国内旧盆連休明けあたりから2300ドル台後半から2000ドルギワへと急落、冷え込んだ。
98年は、小幅の動きを続けた後、段階的に上昇。99年は、右肩上がりの展開となった。
今年8月明けから16日入電分までは、一進一退を繰り返しており、この間にたまった市場での「エネルギー」が、相場の流れをどう作ろうとしているのかいま一つ、つかめない。
多くの内外アナリストは、中期的に2000ドル突破を目指す過程にあると予測しているのは関係者に広く知られるところ。だが、短期的には「調整場面は必ず出てくる」との懸念がチラつく。
商社筋では「予想以上に現在の状況が長く続くのでは」とも指摘している。
昨年の同時期に比べ、IT投資促進に支えられて、非鉄メーカーの稼働率は高い。果たして価格面での追い風が吹くか。
上げ下げのパターンは、97年が、ちょうど国内旧盆連休明けあたりから2300ドル台後半から2000ドルギワへと急落、冷え込んだ。
98年は、小幅の動きを続けた後、段階的に上昇。99年は、右肩上がりの展開となった。
今年8月明けから16日入電分までは、一進一退を繰り返しており、この間にたまった市場での「エネルギー」が、相場の流れをどう作ろうとしているのかいま一つ、つかめない。
多くの内外アナリストは、中期的に2000ドル突破を目指す過程にあると予測しているのは関係者に広く知られるところ。だが、短期的には「調整場面は必ず出てくる」との懸念がチラつく。
商社筋では「予想以上に現在の状況が長く続くのでは」とも指摘している。
昨年の同時期に比べ、IT投資促進に支えられて、非鉄メーカーの稼働率は高い。果たして価格面での追い風が吹くか。
三
井金属は16日、8月積み亜鉛建値をトン当たり5000円引き上げ、同17万円に改定すると発表した。これは昨年9月中旬以来、11カ月ぶりの高値。平均建値は16万8400円となる。16日入電のLME亜鉛セツルメントは1182ドルで円換算13万197円、関税4300円を加えると13万4497円、諸掛かりを3万5503円とみている。
これに伴い、ダイカスト用亜鉛合金販価も5000円上げ、ZAC1=20万8000円、同2=21万8000円、ZAS=22万8000円とした。
三 菱マテリアルは16日、8月積み鉛建値をトン当たり3000円引き上げて同8万9000円にすると発表した。新建値は昨年9月前半以来11カ月ぶりの高値で、月間平均建値は8万7600円となる。
16日入電のLME鉛セツルメントは479・5ドルで円換算5万2817円、関税2700円を加えると5万5517円、諸掛かりを3万3483円と算出した。
これに伴い、ダイカスト用亜鉛合金販価も5000円上げ、ZAC1=20万8000円、同2=21万8000円、ZAS=22万8000円とした。
三 菱マテリアルは16日、8月積み鉛建値をトン当たり3000円引き上げて同8万9000円にすると発表した。新建値は昨年9月前半以来11カ月ぶりの高値で、月間平均建値は8万7600円となる。
16日入電のLME鉛セツルメントは479・5ドルで円換算5万2817円、関税2700円を加えると5万5517円、諸掛かりを3万3483円と算出した。
ト
ステムはこのほど、耐風圧用「レグナスポート」、耐風圧・耐積雪用「レグナスポート1500」、および3台並列駐車用「リベルポート」の新型カーポート3タイプを発売した。
耐風圧用品は、パネル保持力・本体強度ともに大型台風並みの強度に耐えるため、主要部材を同社従来品より大きくするなどして、強度を約50%高めた。耐風圧・耐積雪用は積雪50センチメートルに対応する。柱サイズは1800―2300ミリ。
価格はともに従来品比約12―15%アップ程度で、レグナスポートは27万6000円(長さ5012ミリ、幅2700ミリ)、レグナスポート1500は37万3000円(同、同)。
「リベルポート」は普通車3台を並列駐車できる大型カーポートで、片側支持合掌タイプを採用。間口は8000ミリ、7200ミリの2種類。奥行きも5000ミリ、5600ミリの2種類。価格は96万5000円。
耐風圧用品は、パネル保持力・本体強度ともに大型台風並みの強度に耐えるため、主要部材を同社従来品より大きくするなどして、強度を約50%高めた。耐風圧・耐積雪用は積雪50センチメートルに対応する。柱サイズは1800―2300ミリ。
価格はともに従来品比約12―15%アップ程度で、レグナスポートは27万6000円(長さ5012ミリ、幅2700ミリ)、レグナスポート1500は37万3000円(同、同)。
「リベルポート」は普通車3台を並列駐車できる大型カーポートで、片側支持合掌タイプを採用。間口は8000ミリ、7200ミリの2種類。奥行きも5000ミリ、5600ミリの2種類。価格は96万5000円。