|
【日本電池】
蓄電池・電源部門の売上高は503億2600万円と、前中間期比16・2%減となった。自動車用鉛蓄電池の新車用および補修用が苦戦した。産業用電池では、フォークリフト用電池、据置用電池、小型鉛電池ともに好調に推移した。小型リチウムイオン電池は、世界的な携帯電話市況が悪化する中で、海外向けの直接輸出は伸びたものの国内向けが極めて不振だった。
小型リチウムイオン電池の製造・販売子会社であるジーエス・メルコテックの赤字決算の影響が大きかった。
【YUASA】
自動車用鉛蓄電池部門は、自動車生産台数の減少等により新車用の売上高が減ったことと補修用が販売価格低下の影響を受け、売上高が減少した。一方、産業用電池および電源システム事業は、民間の取替需要の増加等で増収となった。
米国子会社の産業用鉛蓄電池部門を売却したことにより売り上げが大幅に減少し、減収の大きな要因となった。
【新神戸電機】
自動車用鉛蓄電池は、新車用で価格低下の影響を受けたものの補修用は高性能バッテリー「e―シリーズ」の市場投入、効率的な営業活動が奏功し前中間期実績を上回った。産業用電池は、情報通信関連施設の基盤設備に伴う新規市場の需要が引き続き好調だったため、前中間期実績から大幅伸長した。一方、小形制御用式鉛電池はUPS用の需要の落ち込みなどから減少し、電源システム機器も小形UPS市場の冷え込みと価格低下を大きく受けた。
この結果、経常利益は前中間期比18%増の16億9000万円、中間純利益は同比44%増の7億9800万円となった。
【古河電池】
自動車用鉛蓄電池は輸出の増加があったものの、補修用・新車用ともに競争激化による販売価格下落等の影響で売上高は減少した。産業用鉛蓄電池は、情報通信および取替部門の好調で増加した。アルカリ蓄電池の売上高は産業向け開放型電池の売り上げ増が寄与し、前年同期比6600万円増となった。電源機器部門は民間設備投資の収縮の影響を受け減少したが、特機部門の好調で売り上げが増加した。
コストダウンの推進などにより、前年同期と比べ営業損失、経常損失は圧縮された。
廃プラは、塩ビなど全樹脂を合わせて約3万9000トンに達し、前年同月比13%増。
「その他」に分類されるもので、中国向けが36%増となったことが増加要因。
具体的な廃プラの商品名は不明だが、ペットボトルを破砕したものとの見方もある。ペットボトルは、非鉄スクラップ業者なども、国内市場での余剰感を受けて輸出事業を手がけるケースがある。
廃ゴムは、北朝鮮向けを中心に約2・7倍増。韓国向けでも急伸している。これが何の商品をスクラップダウンしたものかは不明。
古紙は、合計で約18万7400トンで、前年から5・3倍増。中国向けの増加がそのまま反映されたもの。従来以上に、国内市場の「ガス抜き弁」として中国の存在感が高まっているもようだ。
「シュレッダーミックス」「雑品スクラップ」とも称されるミックスメタルは、鉄スクラップを含む通関分類(その他の鉄スクラップ)しかないが、63万2725トンで2・6倍増。