2002.01.21
日 立金属はターゲット材の輸出販売を強化する。台湾や韓国を中心とするASEAN地域で液晶表示装置(LCD)用のターゲット材需要が拡大しているためで、同分野を中心に輸出比率を現在の30%から04年度には50%に引き上げる。需要拡大地域への輸出強化に加え、LCD、磁気ディスク、半導体の各分野で新技術や新製品を投入し、ターゲット材事業全体の年間売上高を60億円から04年度には80億円へ拡大させる方針。

東 邦亜鉛(青木社長)は、高純度電解鉄の販売が上期に続いて下期も順調に推移しており、非製錬事業の有力な柱に拡大している。

 高純度電解鉄は、国内外の高機能材や磁性材向けを中心に好調に推移し、今中間期では90%の大幅増収を記録。昨年10月の昭和電工からの事業買収を加えて、世界シェアの60%を占めるトップメーカーとなり、年間8億円強の売り上げ規模に拡大中。上期に続いて下期も高水準の販売は衰えることなく順調な展開を持続している。

製 錬各社と銅鉱石山元との間で行われていた02年積みの銅精鉱買鉱交渉は、TC(溶錬費)70ドル強、RC(電解費)7・0セント強で大勢が固まった。前年のTC75ドル、RC7・5セントを約10%下回ったものの、年初来の為替の円安傾向により、製錬各社の実質手取り額は前年比ほぼ横ばいとなる見通し。

 銅地金の需要と価格の低迷の中で、山元、製錬各社とも厳しい状況に陥っている中で、02年積み銅精鉱買鉱交渉は双方の主張が対立し交渉は難航していたが、日鉱金属と三井金属合弁のユナイテッド・カッパー・リソース社がPT・フリーポート社とTC70ドル強、RC7セント強で合意した。これがベンチマークとなって他社の交渉も決着に向かっている。

日 立電線は先週18日、携帯電話用の両面配線COF(チップ・オン・フィルム)モジュールテープを開発し、世界で初めて量産を開始したと発表した。片面配線COFを含めて携帯電話向けCOFモジュールテープの02年度売上高目標を20億円としている。

 これまで携帯電話の液晶パネルの配線は、ICチップと電子部品が別々に搭載される方法が主流だったが、液晶のカラー化や高機能化に伴い、ICチップや電子部品の使用数量が増加しており、小型化と両立するための省スペース設計としてフィルム上にこれらのパーツをすべて搭載するCOFモジュール化の動きが加速中。

非 鉄スクラップ関連の専業業者による唯一の全国組織、非鉄金属リサイクル全国連合会(非鉄全連、岡本朝夫会長、加盟社数414社、事務局=東京)はこのほど、ホームページを立ち上げた。

 昨年から制作に取り組んできたもので、組織概要や非鉄リサイクルのフローなどのページを設け、一般消費者に対する業界理解を促進するのが目的。

 非鉄スクラップ業界ではこれまで、「社会必須の役割」を担ってきた一方、専門色が強く、外部から業界イメージが見えにくい傾向があった。

 業界内にも、家電リサイクル法など法整備が進む中、情報発信やネットワーク強化の必要性を指摘する声が強まっている。ホームページの公開も、その一助としたい意向。

 非鉄全連では今後、電子名簿化など内容の充実について検討していく予定。アドレスは下記の通り。

URL:http://www.hitetsu-recycle.com