2003年11月07日
 電気銅の代替原料で銅系スクラップ代表品種である1号銅線(ピカ線)の市中値ごろが、5年ぶりの高値となるキロ当たり230円をいよいよ視野に入れ始めた。出回りが停滞していると同時に、原料ユーザーである大手伸銅メーカーの購入姿勢が前向きに転じているためだ。

 メーカーは、産銅建値上伸を受けてまず今月のスポット購入価格を大幅に引き上げ、製錬メーカーの減産強化見通しから電気銅の先行き需給タイト化が予想される状況下で、今後、スクラップ購入量を増やさざるを得ない事態もありうる。市中では、市況長期低迷から足元採算重視の商いに方向転換してきたが、しばらくぶりの大相場と需給ひっ迫から、玉確保優先へと再度舵を切り直す必要が出てきたようだ。

 大手アルミ二次合金メーカー各社とダイカストメーカーなどのアルミ合金ユーザーとの間で進められた10月積み後決め分の製品販売価格交渉は大勢が据え置きで決着した。二次合金メーカーは依然として「製品安・原料高」に苦しんでおり、11月の交渉で再度値上げを図る方針だ。
 11月第1週の特金スクラップ市況は、ステンレスメーカーなど原料ユーザーと納入筋の値決め指標である前月海外関連相場平均をベースにニッケル系がキロ当たり15―35円高、ほかに海外スライドでコバルト系が10―50円と上伸。一方、モリブデンは10円安と後退した。タングステン系、チタン系は変わらず。