2007年11月21日(水)
 東邦チタニウムは20日、米国のチタン最大手タイタニウム・メタルズ・コーポレーション(タイメット)との間でスポンジチタンの長期供給契約を締結したと発表した。

 2010年から24年にかけてタイメットが東邦チタからスポンジチタンを購入する。15年間分の契約数量と価格帯を決めた。契約価格には原材料費などのコスト変動要因を勘案して定期的に調整する条項も含まれている。事前に価格帯まで踏み込んだ10年以上の長期契約は初めてとみられる。
 アルミ製FA(ファクトリーオートメション)向け機械装置・建材メーカー、SUS(本社=静岡県静岡市清水区尾羽105―1、石田保夫社長)は2017年までに、タイのランプーン県にアルミフレームからアセクセサリパーツの製造から組み立てまで一貫して行う生産拠点『アルミランド』を構築する計画だ。

 第1期工事として、焼結金属(ステンレスパウダー)製ナット製造メーカーのSUSタイランドを移転・拡張し、来年1月から操業を開始する。新工場の初年度売上高は約2億バーツ(約7億円)を見込んでいる。
 科学技術に関する政策を提唱している任意団体の技術同友会(代表幹事=中原恒雄・中原総合研究所代表取締役・元住友電気工業副会長ら)は20日、ハイテク製品の性能を向上させるために必要不可欠な金属(クリティカルメタル)対策について、国による総合的な管理体制の確立を柱とする提言を発表した。

 今後、包括的戦略や長期予測を行う組織を政府内に設置するように求める。クリティカルメタルは世界的な需要拡大や価格の急騰などを背景に安定調達が難しくなっている。備蓄一辺倒だったこれまでの政策を見直し、リサイクルや代替金属開発なども含めた多角的な取り組みを促す。