2001.09.03
岡 谷鋼機、カノークス、谷本鉄鋼、三井物産が出資し、名古屋市港区空見地区内に拠点を構えるコイルセンター、愛知鉄鋼センター(向内勝海社長)、岡谷コイルセンター(後藤辰也社長)、加納鋼板工業(内田誠一社長)の3社は昨年3月の生産提携以降実績を積み重ねてきたが、親会社4社は提携効果の拡大と今後の発展を目指し新日本製鉄、日新製鋼の高炉2社の出資協力を得て3コイルセンターを統括管理する『空見スチールサービス』を10月2日付で設立することになった。

 新しい統括管理会社は来年6月をメドに傘下コイルセンターのシステム共有化を図るとともに、今後の形態についても順次明確化する方針。設備過剰に悩むコイルセンター業界では系列内で統合を行い、設備の有効活用を図るケースは見られたが、今回のように系列を超えた地域単位での統合はほとんど例がなく、新たな統合の形態として注目される。

 空見地区のCC3社は昨年3月に生産提携を締結、現在では月間2000トン程度の加工をOEMによって行うとともに、副資材の購入などで成果を挙げている。しかし、今後ともコイルセンターとして生き残るには競争力を一段と高め、ユーザーのニーズに対応することが不可欠――との判断から、親会社4社では高炉メーカーの出資も得て新たな統括管理会社を設立、システムを共有化することで大幅なコストダウンとユーザーサービスを図り、業界内で勝ち組を目指すことになった。

 空見スチールサービスは資本金が2000万円で、出資比率は岡谷鋼機とカノークスがそれぞれ30%、谷本鉄鋼が18%、三井物産が12%、新日本製鉄が7%、日新製鋼が3%。本社を名古屋市港区空見町27の岡谷鋼機・空見埠頭倉庫内に置き、代表取締役会長に内田誠一氏(加納鋼板工業社長兼務)、代表取締役社長に後藤辰也氏(岡谷コイルセンター社長兼務)、代表取締役副社長に中野喜夫氏(愛知鉄鋼センター取締役工場長兼務)、取締役システム企画部長に青山政弘氏(岡谷鋼機から出向)がそれぞれ就任する。

エ ンジニアリング振興協会がまとめた2001年度「エンジニアリング産業の実態と動向」によると、2000年度の受注高は、前年比5・9%増の11兆6927億円と4年ぶりに増加したことが明らかになった。伸びが大きかったのは海外で、前年度比23・1%増と東南アジア経済危機から底を打ち、景気は回復基調になるとの手ごたえを感じさせる。一方、国内では、2・7%増とIT関連での活発な設備投資を除いては、低調な投資環境にあることが浮き彫りになった。

 00年度受注高11兆6927億円の内訳は、国内9兆5826億円(2・7%増)、海外2兆1121億円(23・1%増)と前年度15・2%から18・1%に高まった海外比率の伸びが目立った。

 業種別では、51・6%増となった医療食品プラント関連や海外の台湾新幹線などの大型交通システムなどが好調。一方、低調だったのは、電力自由化などによる設備投資抑制の電力プラントなどで当面は明るい見通しは立たない。

 00年度売上高は、前年度比3・4%増の12兆147億円。9兆8277億円と前年度比5・8%伸ばした国内が、6%減の2兆1870億円と厳しかった海外をカバーしている。これにより全体の受注残高は、4・3%と微増となった。

ダ イワスチール(大森尚社長)は水島事業所の10―12月の小棒(ベース)生産量を7―9月比10%減、前年同期比21%減の月間4万5000トン平均に抑える減産強化策を正式決定した。これにより関西向け供給量を重点的に削減、全国最安値圏に沈んでいる地区小棒市況への強力なインパクト材料とする。関西向け供給量は細物も含め7―9月比21%減の月間1万9000トンどころに絞られる。

 同社の減産強化は関西地区を中心とする小棒需要の低迷を踏まえ、量を追わず価格を優先する方針をマーケットに明確に示すもの。川崎製鉄水島製鉄所の第4高炉巻き替えに伴う溶銑の供給タイト化も背景にある。

 7―9月の水島事業所の小棒生産量も需要の落ち込みを踏まえ、当初計画比10%減の月間5万トン平均に下方修正したが、採算上、危険水域に入っている現行販価を立て直していくには一層の需給対策が必要との判断から、10―12月は月4万5000トン平均までさらに生産を落とすことにした。来年1―3月についても厳しい需要予測のもと、月間4万5000トン生産の継続もしくは一層の減産強化を検討する。
日 本鉄リサイクル工業会(会長=鈴木孝雄、鈴徳社長)は、経済産業省の諮問機関である産業構造審議会自動車リサイクルワーキンググループ事務局の第2次報告書に対し、同工業会の意見を「自動車リサイクルに関する意見」としてまとめた。

 意見書では、鉄スクラップ販売価格がシュレッダーダストの処分費用を除いたシュレッダー操業費用を下回る「逆ザヤ現象」に言及。報告書には、使用済自動車が「おおむね有価で流通する」と規定されているが、同工業会では、無償または逆有償で取引することもあり得るとしている。

 また、解体事業者、プレス事業者、シュレッダー事業者の明確な役割と責任の分担も求めている。廃車ガラのプレスをシュレッダー処理に関連する工程と規定されているが、加工されたプレスは製鉄メーカーに販売され、輸出も行われる。シュレッダー事業者が自社の操業のために加工するソフトプレスと、商品としてのプレス加工を混同すると、適正処理できなくなるという。

 使用済自動車の輸出に関しては、環境面への配慮から廃車ガラ・プレスを輸出する業者に対し「使用済自動車管理票(マニュフェスト)」の運用を求めるか、輸出先での最終処分に関する保証を取り付けることが必要とした。

一 般鋼材販売業の宮田鋼材(本社=東京都中央区、掛布誠治社長)は、3日から浦安倉庫内に浦安支店(千葉県浦安市港14、電話047―351―4451、4452)を開設した。要員は杉山幸夫・取締役浦安支店長以下3人。現場と営業、デリバリーの一体体制を構築する。これまでは浦安倉庫として、倉庫業務とデリバリー業務を担当、営業は本社で対応していたが、今後は現場、営業、デリバリーは三位一体となった形態となる。一体化により指示、命令系統の迅速化を図ると同時に、浦安鉄鋼団地を中心とした顧客ニーズに対応。将来は販売拠点を移転することも視野に入れる。

 浦安支店・倉庫は敷地2800平方メートル、建屋2300平方メートル。一般形鋼、鋼板、平鋼など約4000トンを在庫。内訳は形鋼が約55%、鋼板が約45%。同社の年間販売量4万5000トンのうち、約60%を浦安からの倉出販売が占めている。出入口が3カ所あって、常時4台のトラックが積み降ろしできる体制で、クレーンも4台設置しており、荷さばきの良さには定評がある。

 同社の01年6月決算は売上高26億3000万円で、増収増益を計上。IT関連の好調とと市況の上伸が寄与した格好。しかし、今年度は「7月、8月の低迷からみて、売上高は15%程度、利益はさらに落ち込むだろう」(掛布社長)と予測している。

中 川化学装置(本社東京都文京区、中川武社長)は、江蘇天目安装集団公司社内に開設した中国連絡事務所の営業を9月からスタートする。6月の事務所開設後3カ月間の準備を経て、本格的に市場開拓や既存ユーザーのフォロー拠点として積極活用。今後は、中国進出を狙う日系企業の工場新設などのサポートを行っていくとともに、3年後をメド合資会社設立も狙っていく方針。

 今回の中国連絡事務所開設は、ローカル重視の中国で、3年をメドに合資会社を設立、日系企業の進出や工場新設のサポートをするなど華中地区での拠点構築が狙い。これまで北京松下四通有限公司など中国進出する日系企業26社に廃水処理設備などを納入してきたが、本格的に中国市場の開拓に乗り出す。

 事務所は、中国の土木建設会社である「江蘇天目安装集団公司社」内に設置。一方で工事技術しか持たない江蘇天目安装集団公司社の廃水技術やそのメンテナンス技術習得ニーズに応えて、今後、日本国内への技術者受け入れや指導などを含めた形で連携を深めていく。
国 土交通省が31日発表した7月の建築着工統計によると、新設住宅着工戸数は10万3135戸と前年同月比1・4%増で7カ月ぶりの増加となった。持ち家が3万4778戸と同9・5%減少したものの、貸家が3万6975戸で同12・8%増、分譲住宅が3万503戸と同3・2%増加したことによる。

 新設住宅着工床面積は、976万6000平方メートルと、前年同月比2・0%減で7カ月連続の減少。非居住用は517万平方メートルで同7・4%減と11カ月連続の減。事務所が81万平方メートルで同56・9%、倉庫が82万平方メートルで同12・1%とそれぞれ増加したものの、店舗が70万平方メートルで同52・0%減、工場102万平方メートルで同20・8%減少したため。

住 友鋼管の米国の自動車鋼管メーカー、シーモア・チュービング社(本社=インディアナ州、中村公悦社長)の第2工場(テネシー州)が、このほど操業を開始した。新工場の生産能力は年産3万6000トン。シーモア・チュービングでは当初計画通り、既存の第1工場(インディアナ州)と合わせ03年に年産7万6000トン(従来比50%増)の生産体制を整える方針。

 シーモアの新工場建設は、米ホンダがアラバマに新工場建設を検討するなど、南部における自動車用メカニカル鋼管需要の拡大を予想してのもの。この能力向上と合わせ親会社の住友鋼管では7月下旬、経営強化を目的に、米子会社のニッポン・パイプUSAにシーモアの株式30%を買収させ、持ち株比率80%の連結子会社とした。

東 京地区の異形棒鋼市況はゼネコンの安指し値や他地区の低市況が足を引っ張り、ベース2万7000円どころで横ばい。メーカー出荷は、首都圏の再開発工事向けに順調で、とくに輸出を積極化している細物ではタイト感が著しい。「スポット注文は一部断っている」(細物メーカー首脳)状況。

 しかし、新規物件の出方はいまひとつ。商社は、仕入れ価格が切り上がり販価を引き上げたいが、ゼネコンからは「2万5000円台の提示もある」と値上げ交渉は難航している。

 メーカーは、減産体制で値上げ環境を整えているが、関西市況が2万3000円と低迷し「関東だけ高値というわけにはいかないのでは」(問屋筋)とスムーズな値上げ進行は見込みづらい情勢。

東 京地区の縞板市況は弱横ばい。市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)は5万4000―5万5000円中心。

 需要は8月後半以降も停滞している。関連品種である熱延鋼板は高炉メーカーによる値上げが浸透しておらず、本格的に市況反発に結びつくかまだ微妙な情勢。大型プロジェクト以外の条鋼建材が全般的に不調なため、縞板も市況を固めるきっかけが見つからない。

 加工販売業者は小口、短納期の注文で数量を確保している。ただ、設備補修関連の注文が一段落したうえ、需要家からの値下げ要請が残る中で安値を切り上げることができるか、まだ不透明。熱延市況の底入れが辛うじて下支えしている。

大 阪地区の冷延薄板市況は需要が盛り上がりに欠け、流通は弱気な販売姿勢が続いている。市況は3万9000円(トン当たり、1ミリ厚みの3×6幅)どころで弱含み。

 コイルセンターなど流通はメーカーへの申し込みをかなり減らしているが、国内の高炉メーカーは通常ペースで生産を継続している。一方、需要は電機がこれまで好調だったエアコンも頭打ちとなり、建材も不振。コイルセンターの加工も8月は最低の状態となっている企業が多い。

 在庫も目立った形では減ってきておらず、自販材の在庫率は1・3―1・4カ月と過剰ぎみ。ユーザーサイドの指し値も厳しく、当面、市況は弱含み。