2002.03.27
日 鉄商事は今月末に関係会社の鋼材特約店であるダイシンスチール(本社=大阪市大正区、松橋俊一社長)と九條鋼材(本社=大阪市西区、奥谷和夫社長)の2社をすばる鋼材(森田信仁社長)に売却する。売却額は8億円。すばる鋼材は株式取得後、両社の統合作業に入り、7月から新体制でスタートする予定。

 今回の両社の売却は関係会社政策の見直しの一環。統合により、すばる鋼材は売り上げ規模が年間58億円、人員は39人体制となる。今後、在庫、物流経費などのコスト低減を図ることで、02年度は売上高56億円、経常利益8300万円の確保を目指す。統合後の本社はダイシンスチールに置き、資本金は最終的に1億円程度を予定している。

 ダイシンスチールと九條鋼材は日鉄商事の100%出資の子会社。ダイシンスチールは本社倉庫で鋼板、一般形鋼、軽量形鋼などを在庫するとともに、一般鋼材の切断、塗装加工を手掛け、02年3月期の業績見込みは売上高が40億円、経常利益が5400万円。従業員は20人。

ブ ラジルのツバロン製鉄(CST)が建設中の熱間圧延ミル(ホットコイルの設備能力250万トン)の操業開始が8月にズレ込むことになりそうだ。熱延ミルの建設プロジェクトは当初、今年1月のホットランを目指していた。しかし、発注先の選定に手間取ったこともあり、稼働時期は5月ごろに延び、さらに今回工期上の問題から、8月までズレ込む見通しとなったもの。

 CSTはブラジルのアセジッタ43・91%、同リオドセ20・51%、川崎製鉄を中心とする日本グループ20・51%、米カリフォルニア・スチール(CSI)4・0%などの出資による世界最大のスラブ専業ミル。高炉2基で粗鋼年産能力は450万トン。年間約400万トンのスラブを生産、国内および海外ミルに販売している。海外では、米CSI、韓国の東国製鋼などを大手需要家とする。

福 岡大学、九州大学、阪和興業など20者で組織する「炉解体環境対策研究会(花嶋政孝・会長)は26日、九州経済産業局の「地域創造技術研究開発事業費」補助金の給付を受け、焼却施設解体事業のコンサルタントから実行までの一貫処理システム構築に乗り出すと発表した。01年度政府補正予算による約2000万円の補助金をベースにモバイル式の無害化処理プラント実用化など共同研究を加速する。

 同研究会は、99年に設立した「ダイオキシン類対策技術研究会」がNEDOによる地域コンソーシアム助成金約1億9000万円を得て設立したもの。これまで「飛灰中ダイオキシン類の薬剤法による無害化技術」中心に実証試験を行ってきた。こうした成果を踏まえ、ニーズの高い焼却炉解体事業をターゲットに本格的に事業展開することとなった。

川 崎製鉄は26日、鉄骨建築向け厚板の販売価格を4月契約分から平均約1万円(切板価格の約15%)値上げする方針を決め、ファブリケーターやビルトHメーカー、溶断業者などへのアナウンスを開始したと発表した。値上げは2000年4月以来、2年ぶり。併せ4―6月の鉄骨建築向け厚板の生産量を昨年10―12月比15―20%減産し需給を改善、値上げ環境を整える。

 鉄骨建築向け厚板需要は首都圏の大型物件の鋼材手配が一段落した昨年後半から減少傾向にある。この間、鉄骨単価は大幅に下落、これによりファブリケーターなどに納入する切板の市況も悪化し、高炉メーカーの厚板母材価格も適正水準を大きく割り込み、低迷している。

山 陽特殊製鋼(坂東邦彦社長)と制御機器のベンチャー企業、マッスル(本社=大阪市淀川区木川東2―5―35、玉井博文社長)の両社は、小型で高精度なエンコーダー用磁気ドラムおよびこれを搭載した超小型サーボモーターを開発した、と26日発表した。山特鋼が磁気ドラムを製造してマッスルに供給し、マッスルがサーボモーターを製造する。

 今回の開発は、山特鋼のマンガン―アルミ系磁石の製造技術とマッスルが持つ制御技術を応用した画期的なもの。



五 洋建設とNKKは26日、共同で、シールド掘進機のカッタービットを、摩耗や土質の変化に対応して無制限に交換できる「シャークビット工法」を開発したと発表した。ビット交換のための立坑築造や地盤改良が不要で、掘進と並行して交換作業が行えるため、大幅な工期短縮が可能。交換コストは70―80%削減できる。掘削地山の土質に合わせたビットの選択もできる。切羽作業、高所作業などの危険作業がないため、安全性にも優れる。将来は完全無人化する予定。現在は実証実験が完了し、特許出願中で、今後、都市再生事業に絡む大深度トンネルや、臨海部、海底部での長距離トンネル建設などに向けて提案していく。

 「シャークビット工法」は、摩耗を検知して、交換用カッタービットを、内周側に取り付けたビット挿入ボックスから1個ずつカッタースポークに挿入することで、摩耗したカッタービットを外周側に押し出す仕組み。何度でもビットを交換できるため、掘削地山の地質変動にも柔軟に対応できる。

浅 井産業(本社=東京都港区、池田道夫社長)は4月から、新人事制度を導入する。従来の職能資格制度を能力主義・成果主義ベースの制度に改め、社内の活性化を図るのが狙いだ。これに伴い、創業以来行っていた5円配当形式も03年6月から、業績に応じた変動制に移行する。

 新人事制度は、目標管理による社員の成果で、個々の業績を客観的に評価するもの。目標に対し、社員がチェックリストで自己評価を行い、それを上司が評価することで「評価のオープン化」を図る。対象社員は役員を除いた143人。



韓 国の景気回復が急速度で進んでいる。経済団体・全国経済人連合会が調査した3月の景況調査では、対象600社のうち回復と回答した企業(BSI)が141・9と過去最高を記録。建設受注は、1月で前年同月比39・5%増と5カ月連続の増加となった。鉄鋼生産も好調で、1月粗鋼は381万トンで前年比9・7%の増加。1月の実績としては過去最高を記録した。

 鉄鋼市場は、住宅建設の増加から小棒の不足傾向が顕著で、価格も上向きに転じている。国内の電炉各社は、3月ロールで25%の増産に向かっており、3月の小棒生産は93万トンと年率1100万トン台に乗る高水準が見込まれている。鉄鋼関係者の一部には、ミニバブルの様相を呈し始めたと警戒感も出ている。

 韓国経済は、対米輸出の低下予想などから今年初めの現代経済研究所の見通しでは、V字型の回復は難しいと指摘されていた。産業構造が5大産業(自動車、鉄鋼、半導体、造船、石油化学)に偏重。輸出比率が34・2%と高い比率を占めている。海外景気動向に左右される割合が高いことが、緩やかな回復の理由とされていた。

東 京地区のH形鋼は200×100で3万7000円中心の強含み横ばい。3万8000円は一部通っている。

 3月の荷動きは2月よりもさらに落ち込んだが、高炉各社が引き受けカットを実施して大幅減産に取り組んでいるため、不需要期ながらタイト感は継続。東京製鉄も値上げしたことから、転嫁のため、流通は商社主導で、4月1日から4万円に唱えを上げる予定。



東 京地区の表面処理鋼板(電気亜鉛めっき)市況は強含み横ばい。価格転嫁に向け、流通にとっての正念場が迫ってきている。

 高炉メーカー各社が値戻しを行う姿勢で、すでに各社各様で取り組んでいる。電気めっきの値上げ幅は昨秋と合わせてトン当たり8000円と大きい。対する流通の再販価格はまだ反応が鈍く、市況の急上昇は見込めない見通し。

大 阪地区の一般形鋼は2大メーカーが4月契約分で値上げに動くのではといった見方が広がっており、しっかり調で推移している。市中相場はベース、トンあたりで等辺山形鋼が3万5000円、溝形鋼は3万8000円どころ。メーカーサイドでは需要の落ち込みに合わせ減産を強化しており、一部ではサイズ切れ状況も散見される。