新日本製鉄は、店売り向け薄板３品（酸洗を含む熱延・冷延・表面処理）を再値上げする方針を固めた。値上げ幅はトン当たり一律３０００円で、足元の売り出し（10月出荷相当）分が対象。併せて、薄板市況に連動する軽量形鋼や鋼管なども値上げする考え。01年10月以降、第４弾の薄板値上げとなる。国際市況との価格差や薄板全般の値上げ浸透を図る点から、他メーカーも再値上げを打ち出す可能性が高い。

住友金属工業は27日、低層建物向け制振デバイスを開発したと発表した。さまざまな設計条件に対応できるようデバイスの形状、設置方法、変形性能を考慮した「シアパネル」「モノブレース」「Ｘブレース」の３タイプ。制振デバイスは超高層建築物を中心に普及しつつあるが、今後、住宅など低層建物へも採用が広がる傾向にあるため、同需要を見越し開発したもの。鉄骨系プレハブ住宅をはじめ、木造住宅、低層ビルなど、建物用途に合わせきめ細かな提案営業を行い、初年度売り上げ５００棟をめざす。

関東地区の鉄スクラップ市況は、２００―３００円方下落した。22日から東京製鉄・宇都宮が値下げしたのに続き、23日に城南製鋼所、千代田鋼鉄工業、ダイワスチールが相次いで建値を引き下げた。メーカーの炉休が集中したうえ、台風の影響で輸出向けスクラップが国内メーカーに回ったことで、需給が緩和。値下げやウラ値外しの動きが地区全体に広がった。当面、メーカー各社の下げ調整が進む見通し。

タキロン（本社＝大阪市中央区、西谷重三社長）は26日、合成樹脂被膜金属製品事業でインドネシアに進出すると発表した。現地企業との合弁事業で、来年４月をメドにポリオレフィン樹脂被膜鋼管の製造を行い、年間１０００トン程度を生産する予定。

　新会社名は、「タキロン・インドネシア」。今月22日インドネシア政府から新会社設立の許可を取得、現地企業のチャカラ・バクチー・パラ・プトラ（ＣＢＰＰ）共同で設立した。資本金は１６０万ＵＳドルで、出資比率はタキロン75％、ＣＢＰＰ25％。社長には辰巳喜昭氏（前タキロン環境資材事業部）が就任し、従業員は約90人。

台湾の�Y聯鋼鉄（高雄市）は、中国にステンレスの単圧工場を建設する方針を決めた。広東省黄浦に進出する計画で、最終的に30万トンのゼンジマー工場を建設する。台湾政府に進出の申請を行っており、認可が降り次第具体化に乗り出す。計画では、第１期工事で年産５万トン、第２期で10万トンの工場を建設する。加工母材は、台湾から供給する。投資額は１億２０００万ドルに達する。操業開始は２００３年以降。