2003年01月21日
東京製鉄(池谷正成社長)は20日、2月契約の販売価格を発表し、2カ月連続で全品種引き上げた。「堅調な海外市況を反映して、輸入材や国内の市中在庫も減少。市況は一段と切り上がってきている」(安田英憲常務)ため。

 ホットコイルはトン3000円値上げした結果、ベース価格4万2000円になり、02年2月時点からの1年間の上げ幅は1万4000円に達した。今後は、5―6月積み輸出商談を成約していくほか、全工場で予定する5日―1週間の定修や、H形鋼を中心とした減産で需給バランスを整え、引き続き値上げしていく方針だ。
日本鉄鋼連盟の千速晃会長(新日本製鉄社長)は20日の定例会見で、春闘で経済界からベア不要論が出ていることについて「ベースアップゼロの動きが多いが同感だ」と述べ、賛同の姿勢を示した。ただ賃下げに関しては「経営の実態から言えばそう考えるところが多いだろう」としながらも、「鉄鋼業界の立場ではそれより前に、経営の健全化に全力をあげることが大事」との考えを強調した。景気動向では「横ばいから若干下降気味だが、これ以上、急激に悪化することはない」との見通しを示した。



日本鉄鋼連盟が20日発表した2002年の粗鋼生産(速報)は1億775万トンで前年比488万トン、4・7%増加した。暦年ベースでは91年の1億965万トン以来、過去8番目の高水準を記録した。四半期別では10―12月の粗鋼生産が2806万トンで前年同期比13・1%増加した。

日本鉄鋼連盟がまとめた主要国別鉄鋼需要見通しによると、2003年の中国の鋼材見掛け消費は2億1500万トン(02年見込み比10%増)に伸びる見通しだ。

関西地区の薄板扱いの大手業者は近く、薄板定尺の唱えを1000―2000円引き上げる。品種的には早急に、中板で4万1000―4万2000円、酸洗鋼板で4万9000―5万円、冷延薄板で5万3000―5万4000円、電気めっき鋼板で6万円の市況形成をめざす。