2003年02月04日
薄板市況の上昇の勢いが、2月に入っても止まらない。東京地区では、品不足が顕著な冷延薄板をはじめ、表面処理鋼板まで波及する形で、薄板全般の市況が上昇。流通が昨年末の時点で視野に入れていた価格帯を、1月までに完全にクリアし、なお値上げ含みの展開。品薄状態が定着し、価格が実際の取引に先行して上昇するノミナル化の傾向も一部見られる。

新日本製鉄は3日、オーストラリアの工事会社であるクラフ社から、オーストラリア南東部・タスマニア島北部海域の天然ガス開発プロジェクト「バスガスプロジェクト」向け電縫ラインパイプ約1万9000トンを受注した、と発表した。窓口商社は三井物産。



普通鋼電炉工業会(会長=高島成光・共英製鋼会長)は3日、正副会長会議を開き、高島会長は「韓国向け小棒輸出は引き合いが活発だが数量、とくに価格面で節度ある輸出でなければならない。日本国内で健全な市況にすることが、電炉の採算改善と韓国への輸出のインパクトを緩和することになる」と語り、市況対策と連動した、慎重な輸出対応を加盟各社に呼びかけた。





2002年12月の大手高炉5社の出銑量(1日当たり)は21万1064トンで前月比3・52%減少したが、前年同月比6%増加した。前月比の場合、これまで好調だったアジア向け輸出のうち、中国が前年11月にセーフガードを正式に発動したことから大手高炉は鋼材輸出などを抑制したことなどよるもの。ただ、国内要因としては自動車向け鋼材需要が堅調。これで同年の月別出銑量は5月以降、7カ月連続して21万トン台の高水準で推移した。

国内H形鋼メーカーは、韓国向けの輸出交渉をきょう4日の旧正月明けから再開し、4―5月積みをCIF400ドル以上でオファーする方針だ。旺盛な現地建設需要と、スクラップ高による国内外のメーカーの値上げを背景に、少なくともCIF380ドルは通るもよう。メーカーが輸出停止を始めた昨年12月10日前後の中心値であるCIF350―360ドルに比べ、10%程度の上昇。現地からの引き合いは強く、輸出価格は、本年9月までは強含みで推移する見通しだ。