2003年04月11日
関東鉄源協同組合(理事長=渡辺淳・丸和商事社長)が10日に実施した5月積み鉄スクラップ輸出入札で、過去最高の2万1000トンが落札された。窓口商社、価格とも前回同様に非公開だが、関係筋では落札価格は高値1万5000円としている。最高値をつけた3月積み入札(1万8040円)からわずか2カ月で約3000円値下がりしたことになる。今回の落札結果を受け、海外メーカーの下押し圧力はさらに強まるとの見方が多く、当面、輸出市況は下げ基調で推移する見通し。

世界の鉄鋼過剰生産能力と非経済的な補助金など規律強化を進める経済協力開発機構(OECD)の非公式会合が、規律強化問題について協議するため、今月14、15の両日、米・ワシントンの米・商務省で開催される。OECD事務局が作成した補助金削減協定の原案(非公開)を基に議論、世界貿易機関(WTO)の補助金協定との整合性や協定の詳細な規定などを話し合う。原案では「特定性のある補助金は原則禁止」と定義、これに例外を設けるとしており、これをたたき台として各国の意見を調整、今年12月予定のハイレベル会合に向けて協定要素を詰めていくことになる。

新日本製鉄が10日発表した3月末時点の「ときわ会」H形鋼全国流通在庫は25万5600トンで前月比1・4%減と2カ月連続で減少し、集計対象を変更した2000年4月以降の最低水準を更新した。前年同月比では18・6%減。出庫量は大幅に落ち込んだが、減産の継続で入庫量が減少したため。02年度1年間の在庫の減少幅は5万8300トンに達した。年間需要が320万―330万トンと01年度の370万―380万トンから減少したにもかかわらず、在庫減となったのは、メーカーが適切な生産調整を行ったためと新日鉄ではみており、02年度と同程度の低水準の需要が見込まれる本年度も、減産を継続していく方針を示した。

新日本製鉄は10日、H形鋼の店売り向け販売価格を4月契約分からトン2000円値上げすると発表した。4カ月連続の値上げで、本年の上げ幅はトン8000円に達した。

 新日鉄は現在の市況を、東京、大阪、名古屋いずれもベース4万5000―4万6000円(置き場)で強含みと認識。需要低迷下での市況上伸は、流通の採算確保の姿勢とタイトな需給バランスによるものとみて、流通に対し「今後も市況上伸へ尽力していただきたい」(建材営業部)と要請した。

USスチールと米国鉄鋼労働者組合(USWA)は9日、USSとナショナル・スチールの施設に適用する新たな労働協約で仮合意したと発表した。実現には組合員の承認が必要。レガシーコストを含めたUSSの労務費削減につながり、ナショナル買収を巡るAKスチールとの競り合いで、USSが優位に立つことになる。