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2003年05月21日
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関東地区の鉄スクラップ市況、一段下げ局面
・ 新日鉄、ポスコ向けコークス乾式消火設備2基を共同受注
・ 伯CVRD、アルセロール向け粉鉱価格9%値上げ
・ 韓・起亜特殊鋼の売却入札、ISGが優先交渉権を取得
・ 上海宝山鋼鉄、熱延鋼板700元の大幅値下げ
・ 新日鉄、ポスコ向けコークス乾式消火設備2基を共同受注
・ 伯CVRD、アルセロール向け粉鉱価格9%値上げ
・ 韓・起亜特殊鋼の売却入札、ISGが優先交渉権を取得
・ 上海宝山鋼鉄、熱延鋼板700元の大幅値下げ
関東地区の鉄スクラップ市況は、需給緩和の影響によりもう一段の下げ場面を迎えている。東京鉄鋼・小山は20日、新断スクラップを除き300円値下げした。輸出玉が低迷する関東地区では、メーカーの値下げや荷止めが相次ぎ、需給緩和に歯止めがかからない。メーカー購入価格(H2)は、トン1万3000―1万3300円と安値寄りで推移しており、地区市況はさらに下押しする公算が大きい。
新日本製鉄と日商岩井は20日、韓国のポスコ建設(POSCO E&C)と共同で、ポスコからコークス乾式消化設備(CDQ)を2基同時受注したと発表した。ポスコは光陽製鉄所の第3、第4コークス炉向けに1基ずつ新設する。今回の採用を機に、優れたエネルギー効率やCO2削減などの導入効果を訴えて新日鉄、日商岩井は新たな採用を働きかける。
ポスコは製鉄所および近隣の環境保全、整備を進めており、CDQ設置はその一環。新日鉄はポスコの光陽製鉄所に2基、浦項製鉄所に1基と計3基を納入しており、既存設備の実績が今回の受注につながった。
ポスコは製鉄所および近隣の環境保全、整備を進めており、CDQ設置はその一環。新日鉄はポスコの光陽製鉄所に2基、浦項製鉄所に1基と計3基を納入しており、既存設備の実績が今回の受注につながった。
世界最大の鉄鉱業、ブラジルのカンパニア・バレ・ド・リオ・ドセ(CVRD)は19日、世界一の鉄鋼メーカー、アルセロール向けの2003年分の鉄鉱石粉鉱価格を9%値上げで決着したと発表した。粉鉱の指標銘柄カラジャスファインの価格は1トン当たりの鉄含有分1%がポンタ・ダ・マデイラ港FOB31・95k。交渉中の日本と豪州の粉鉱価格もこれに準じて決着するものと見られており、これをきっかけに新年度に入ってなお難航する鉄鉱石価格交渉が進展しそうだ。
韓国の大手特殊鋼メーカーで、1997年に倒産した起亜特殊鋼の売却入札に米ゴールドマンサックスとインターナショナル・スチール・グループ(ISG)によるコンソーシアムが4200億ウォン(約420億円)で応札、第1優先交渉権を取得した。3900億ウォン(約390億円)を提示した世亜製鋼が予備交渉権を得た。ISGコンソーシアムが起亜特殊鋼の買収を実現すると、米国内で鉄鋼事業を急拡大するISGの初の海外事業となる。
中国最大の鉄鋼ミル、上海宝山鋼鉄はこのほど第3四半期の国内薄板販売価格を発表した。それによると熱延鋼板が今期比トン700元(約85ドル)、カラー鋼板が800元(約97ドル)の大幅値下げとなり、電磁鋼板を除く、ほぼ全品種のリストプライスが引き下げられた。