2003年06月02日
関東地区の鉄スクラップ市況は、海外相場の下落や需給緩和の影響により、昨年11月以来のトン1万3000円(H2)を割り込んだ。地区最高値の東京製鉄・宇都宮は5月29日から、新断類を据え置き、その他300円値下げ(特級1万3700円)。また、向山工場は同月30日に新断類を据え置き、その他300円値下げ(H21万2000円)した。これにより、地区電炉購入価格(H2)は7カ月ぶりに1万3000円を下回り、地区市況はさらに下押し圧力が強まっている。

鉄鋼産業懇談会の宮本盛規会長(新日本製鉄副社長)は30日の懇談会後の定例会見で、中国沿岸部で市況品を中心に鋼材在庫が積み上がっている事態に関連して、「上海宝山鋼鉄は若干のアジャスト(値下げ)をしたが、日本がメーンとしているユーザーおよび品種についてはほとんど変化が見られない」と分析。ただ、中国マーケットの動向を大事にする観点から「7―9月の受注商談は抑制気味に、しかも慎重に対処する必要がある」と述べ、併せ新日鉄として、同方針で臨む姿勢を示した。

CSCは第3クオーターの台湾国内向けの販売方針を決定した。価格(一般向け、平均)は厚板、ホットコイル、棒鋼・線材については据え置いたが、冷延コイルは332元(円換算=1128円)、電気めっき鋼板は800元(2720円)、電磁鋼板は500元(1700円)値上げする方針を決めた。販売数量は第2クオーター比横ばいとする。輸出価格については、冷延を値上げする可能性が高い。

経済産業省は30日、改正産業活力再生特別措置法(産活法)に基づいて、住友金属工業の事業再構築計画を認定した。同計画では台湾・中国鋼鉄(CSC)、住友商事の共同出資で持株会社、東アジア連合鋼鉄を設立。住金は会社分割し、和歌山製鉄所の上工程を運営する住金鋼鉄和歌山を発足、上工程会社の全株式を譲渡する。さらにCSCグループへのスラブ供給量に応じ、2004年度、05年度に増資を行う。なお、今回が同法改正後、事業再構築計画の認定第1号となる。



H形鋼製造をメーンとする新日本製鉄君津製鉄所大形工場の作業率は、ここ2カ月間、99%前後の最高水準で推移している。高位安定的な生産性を示すもので、同工場では、(1)油圧系統トラブル防止(2)圧延工程の材料ガイドの是正(3)パスライン管理の強化、などの施策を積み重ねてきた結果、4月の作業率は99・5%と、従来の記録である1989年4月の98・5%を1ポイント上回り、単月では14年ぶりに記録を更新した。5月も98%台後半を継続している。