2003年06月18日
ステンレス冷延鋼板のアジア向け輸出価格が反転し、上昇局面を迎えている。指標となる香港向けは、現在行われている8―9月積みの商談で、トン当たり1650―1700ドル(SUS304、コイルベース、運賃込み)に達する見通しだ。直近ボトム(6―7月積み)時と比べ、50―100ドル方(3―6%)高い。主原料であるニッケルの価格高騰が最大の要因。クロムやモリブデン価格の上昇も追い風となっている。

金属鉱業事業団(松田憲和理事長)は主に製鋼、化学用の副原料として使用されるモリブデン鉱約256トン(純分重量)を一般競争入札で売却することを決め、16日付経済産業省公報で公告した。2000年12月に導入された「備蓄簿価を超えた段階での売却」制度を初めて発動するもので、レアメタルの国家備蓄放出としては、98年4―6月のバナジウムの高騰時売却以来、5年ぶり。

JFEスチールは17日、高強度・高加工性電縫鋼管「HISTORY鋼管」が、大手シートメーカーである天龍工業(本社=岐阜県各務原市)のバスシートフレーム用素材として採用されたと発表した。同製品は、自動車用部品に幅広く採用されるなど好調で、月間生産量は現行700トンに達している。同社では製品ラインナップの充実を図り、広範なユーザーニーズに対応し、2003年度末には月産1000トンをクリアー、05年度末で同4000トンを視野に入れていく。

北米特殊鋼協会(SSINA)統計によると、2003年1―3月期の米国でのステンレス鋼帯・鋼板輸入品の市場シェアが、前年同期比2ポイント増の20%に達していることが分かった。輸入量は同14%増の7万9474トン。米国のステンレス内需が横ばい推移、他のステンレス製品輸入は減少する中で、鋼板輸入のみが大幅に増加していることに、SSINA関係者は「米国のステンレス鋼板価格が、世界で最も低水準となっているのではないか」との懸念を示している。

韓国の東国製鋼(本社・ソウル市)は、H形の市場対応の高度化を目的に600サイズまでのサイズアップを行う。20日から7月12日まで形鋼工場(浦項市)の改造工事を実施する。韓国のH形市場は、INIスチールと東国製鋼の2社寡占態勢で年間300万トン強の生産量。全体としてはやや供給過剰で、ベースサイズを中心に競合が激化している。特殊な大型サイズへの進出は、こうした競合を緩和するのが目的と見られている。