2003年07月23日
新日本製鉄および中国の宝山鋼鉄は22日、自動車用の冷延・表面処理鋼板を製造・販売する合弁会社を上海に設立することで基本合意し、意向書を締結したと発表した。

 新日鉄は、現地生産を拡大する日系自動車メーカーの現地調達ニーズ対応を狙いとする。合弁会社は宝鋼と新日鉄を中心とする外資の折半出資となる。総投資額は65億元(約1000億円)程度。年産能力170万トンの酸洗・冷延ライン、溶融亜鉛めっきライン(CGL)などを建設。2005年5月の営業生産開始、2年目のフル操業を計画する。フル操業時の年間売上高は70億元(1000億円強)となる見通し。

日本鉄鋼連盟が22日発表した6月の全国粗鋼生産量は、前年同月比1・9%増の931万9000トンと、15カ月連続で前年実績を上回った。1日当たりの生産量は31万1000トン。アジア向け輸出の好調持続などを背景に、高水準を維持した。

 この結果、03年度第1四半期(4―6月)の粗鋼生産は、前年同期比2・3%増の2792万6000トン、また03年上半期(1―6月)は同5・1%増の5502万5000トンとなり、ともに年換算で1億1000万トンを上回るペースで推移。4―6月の生産は、当初、経済産業省が集計した生産計画2756万トンを37万トン上回った。

経済協力開発機構(OECD)の鉄鋼ハイレベル会合(局長級)がこのほどパリのOECD本部で開催され、政府補助金など規律強化問題で協定策定について、協定要素は2003年末までに固めるとするコンセンサスに沿い、03―04年に協定の詳細形成を加速することで合意した。

 設備の永久閉鎖支援を補助金の例外(許容補助金)とすることを確認する一方、環境、研究開発など、その他補助金、途上国の扱い(S&D)、許容補助金の通報について検討を継続することになった。なお、同会合作業の進ちょく状況は9月の世界貿易機関(WTO)閣僚会議に報告されることも決定した。補助金問題は特定性のある補助金を原則禁止とする基本指針に収斂されてきている形だ。

東京製鉄(池谷正成社長)は22日、8月契約の販売価格を全品種据え置くと発表した。建値の据え置きは5カ月連続。製販の取り組みで適正に推移している需給バランスや、国内の荷動き好転、輸出の引き合い増加などから今後の市況上伸を予測するが、「慎重を期して」(安田英憲常務)据え置いた。引き続き、輸出と減産の組み合わせで市況の持続的回復に努める。22日売り出し、24日締め切り。

中国の鉄鋼マーケットは急速な実需の伸びと投機的な動きに新型肺炎、SARSの影響が加わり一時的に混乱していたが、ここに来て調整局面を脱したようだ。建材需要はすでに回復ペースを取り戻し、船舶生産の増加を受けて厚板需給もタイト化している。市況高騰の反動で急落した薄板市況も一部地域で上昇に転じたことが確認されており、同国の鉄鋼市場は再び安定成長軌道に入ったとみてよさそうだ。