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2003年07月31日
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造船向け厚板、2000−3000円値戻し
・ 粗鋼生産計画、2四期2739万トン
・ 神戸製鋼、東京電力に譲渡=組込みソフトウェア事業
・ 普通鋼在庫、国内3カ月連続増加
・ イリエトレーディングが自己破産
・ 粗鋼生産計画、2四期2739万トン
・ 神戸製鋼、東京電力に譲渡=組込みソフトウェア事業
・ 普通鋼在庫、国内3カ月連続増加
・ イリエトレーディングが自己破産
高炉各社による造船向け厚板のひも付き価格交渉が、本格化してきた。時期や幅については各社の個別交渉だが、基本的にはトン当たり平均2000―3000円の値戻しをめざす方向。造船向け厚板の値戻しは昨年度から進めているものの、建機や産機など他の厚板ひも付き分野と比べて交渉が長期化、難航している。昨年度の積み残し部分を含め、鉄鋼メーカーは早期の値戻し決着を図りたい考えだ。
経済産業省は30日、2003年度第2四半期(03年7―9月)鉄鋼生産計画の集計結果を発表した。粗鋼生産は2739万2000トン(前期比54万4000トン、1・9%減、前年同期比5万トン、0・2%増)で第2四半期としては70年以降6番目の高水準となる。同省が6月に策定した需要見通し2780万トンより40万8000トン、1・5%下回る。需要見通しより生産計画がマイナスとなるのは01年度第3四半期以来7期ぶり。自動車など需要ペースは堅調さを続ける一方、問屋在庫の増加傾向を映し、電炉を中心に生産を絞り込むことから、需要見通し比減となる。
神戸製鋼所は30日、組み込みソフトウェア事業部門を分社し、東京電力に譲渡することで合意したと発表した。事業の選択と集中の一環。神鋼が分社型会社分割で事業を分離し、10月末に新会社「エム・エム・ピー」を設立と同時に株式95・1%を東電に譲渡する。譲渡金額は明かしていないが、数億円とみられる。8月上旬をメドに譲渡契約を結ぶ。
2003年6月の普通鋼鋼材在庫(メーカー・問屋在庫)は、687万トン(前月比1・1%増)と3カ月連続で前月比プラスとなった。このうち国内向けは前月比1・4%増で3カ月連続の増加、輸出船待ち在庫は同0・1%減と微減ながら3カ月ぶりの減少。
鉄鋼関連製品・機械商社のイリエトレーディングコーポレーション(本社=大阪市淀川区、山内行雄社長)が30日、大阪地裁に自己破産を申請した。帝国データバンクによると、負債総額は約327億円。受注減と販売単価の下落、事業所の設置など投資に伴う借り入れ金利負担増などから収益が低迷。経営が行き詰まった。60年の業歴を誇る鉄鋼製品関連商社の老舗だけに影響は大きい。