2003年11月14日
総合商社大手6社、商社系鉄鋼製品大手2商社の2003年度上半期決算が13日までに出そろった。

 総合商社6社金属関連部門(金属セグメント)の連結業績は4社が増収、純損益は公表している5社のうち4社が増益だった。総合商社は鉄鋼製品事業の分離により業容が異なるが、おおむね鉄鋼原料部門が堅調推移を保ち、非鉄部門も構造改革により収益が改善した。

 メタルワン、伊藤忠丸紅鉄鋼の2社は、輸出を中心とした鋼材取扱数量の増加と価格改善により売上高、利益ともに予想を上回った。





住友金属工業が13日発表した2003年9月中間期の連結決算は、売上高が前年同期比7・2%減の5501億円、経常利益が同50%増の294億円、純利益が同80・8%増の155億円と、減収ながら大幅増益となった。鋼材販売価格の上昇、コスト改善が寄与した。

 通期ではアジア向け鋼材輸出の堅調推移や販売価格の一層の改善、さらに10月の新日本製鉄とのステンレス事業の統合、11月の和歌山製鉄所の上工程分社化、シリコンウエーハ事業における三菱住友シリコンの米国生産態勢の見直しなどによる収益改善から、連結ベースで期初見通しを大きく上回る売上高1兆1000億円、経常利益640億円、純利益250億円(特別損失300億円程度予想)を見込む。

 10月13日に発生した鹿島製鉄所の突風災害の影響は、下期(連結)で経常損失40億円(原料搬入の遅れ、回復対策などによるコスト負担)、特別損失20億円(設備の撤去費、廃却損)の計60億円の見通しで、通期業績予想に織り込み済み。





新日本製鉄が13日発表した10月末時点の「ときわ会」H形鋼全国流通在庫は27万8000トンで、前月比1・5%増と微増ながらも4カ月ぶりに増加に転じた。

 出庫が予想されたほど伸びず、さらに12月から3カ月間におよぶ君津製鉄所の形鋼ライン休止に備えて、東京地区で入庫が大幅に増加したため。今後は不需要期を迎えるものの、半月後に君津の生産停止を控えることから、10月の入庫および在庫の増加による市場への悪影響はなく、市況の上伸基調は継続すると新日鉄はみている。



東京製鉄は、九州工場での在庫販売を11日から停止した。販売停止するのは、九州工場で在庫する異形棒鋼、形鋼、鋼板類のすべて。停止期間は20日前後までの予定。また、九州工場だけでなく、他の工場でも在庫販売は停止している模様。海外における原料取引や製品取引など流れが変わったことが要因と見られる。九州地区の鉄鋼市場ではすでに混乱が見られ始め、流通は対応に追われている





北米特殊鋼協会(SSINA)統計によると、2003年1―8月期の米国での特殊鋼(ステンレス、工具鋼、電磁鋼板)輸入製品の市場シェアが、前年同期比2ポイントアップの26%に達していることが分かった。

 内需が173万1960トンと前年同期実績を5%下回る結果となったのに対し、輸入量は同1%増の44万9415トンと、ほぼ前年横ばいだったため。ステンレス製品の輸入量は横ばいだったが、工具鋼と電磁鋼板が大幅に増加、トータルの輸入シェアアップに寄与した。