2003年11月17日
特殊鋼専業メーカー6社の2003年度上半期決算が14日までに出そろった。主力分野の自動車で米国向けを中心にKDセットが好調で、特殊鋼生産量は過去最高に達するなど各社の販売数量が増加、5社の連結業績が増収となった。経常損益は5社が増益。各社に共通したスクラップや合金などの高騰に対し、コスト削減などによる収益格差が鮮明になった。下期は原料高騰による一段の環境悪化が予想されるが、5社が販価改善や合理化により通期で経常増益を見込んでいる。





東京製綱は、財務体質の改善と構造改革を目的とした新生21計画Vプランで、2004年3月期中間期でのコスト削減が年換算42億円となり、目標額の64%に達した。中間期の連結経常利益は5・2倍に増加。今期中に同プランを仕上げる計画で、下期は工場集約の効果を上げ、さらに人員削減を進める。

JFEエンジニアリングは全国の支社・支店運営を強化する。公共事業が縮小するほか、市町村合併が進展、エンジニアリングの公共分野での需要が減退するなかで、地域の公共事業とともに、地場の民間事業の開拓にも注力、支社・支店の機能を強め、地域密着型の事業展開をめざす。

 併せて全国ベースでのJFEブランド力の確立も念頭に、収益力強化を追求する観点から、将来的な支社・支店とグループ企業とのあり方を検討、これらを次年度以降、組織・機能面に反映させていき、民需での業容拡大につなぐ。



新日本製鉄は、建築プロジェクト向け鉄骨用厚板の価格を2004年1月からトン5000円値上げすると発表した。すでに主要ファブリケーターやシャーリング業者に申し入れを開始している。本年度は4月および7月にトン5000円ずつの値上げを表明したが、輸出や造船向けに比べてまだ低く、社内的に生産枠を確保しづらいうえ、大型物件の需要増加が見込まれることから「安定供給を継続するには、さらなる値戻しが必要」(建材営業部)と判断した。



経済産業省、中国・商務部や鉄鋼メーカーなど、日本、中国の鉄鋼産業関係者が官民レベルで意見交換する「日中官民鉄鋼対話」第5回会合がこのほど、北京で開催された。中国鉄鋼セーフガード(SG、緊急輸入制限)措置問題、日中韓の鉄鋼統計共有化のほか鉄鋼市場動向について討議。統計共有化では日韓の働きかけに対し、参加を表明、来月16日ごろに北京で日本鉄鋼連盟など日中韓の関連団体が集まり、検討会を立ち上げる。

 SG問題では第3次除外品目リストの公表を言明したものの、日本側の除外品目が不十分とする意見に対し、シェア3%以下を対象外とする3%ルールやグローバル枠の見直しは困難と回答。米SG措置の世界貿易機関(WTO)敗訴を受けた中国側の対応も未決定と答えた。





大裕鋼業(本社=大阪府堺市大浜西町、井上浩行社長)は10月から、海山町工場(堺市海山町)で最高級無方向性電磁鋼板「JFEスーパーコア」の加工を開始し、これに伴い、同工場を電磁鋼板専用の加工態勢とした。

 これまでも同工場は電磁鋼板の一般材(無方向性)の加工を手掛け、高精度な加工技術を持っていたことから、JFEスチールがこの実績を評価し、西日本地区における同製品の加工拠点としたもの。すでに、10月で月間50トン強の加工を行っており、今後は輸出用の製品の加工も計画している。