2004年03月10日
大阪市内の夢洲と舞洲とを結ぶ海底トンネル「大阪港夢洲トンネル」工事が本格化してきた。同工事は厚板をベースに使用した沈埋函を8基製作し、つなげるもので、最終的には厚板だけで2万4000―2万5000トン(8基トータル)の使用が見込まれている。

 8基のうちの1号函(鉄筋使用量=540トン、厚板使用量=3200トン)はJFEエンンジニアリングJV、2号函(鉄筋使用=410トン、厚板使用量=2900トン)は新日本製鉄JVがこのほど受注、今後は3号―8号函の入札が行われる予定。

神戸製鋼所は技術提携先のオーストリア・フェストアルピーネシュタール社と共同で、引っ張り強度80キロ以上の次世代型の超高張力鋼板を開発した。日欧自動車メーカーへのサンプル出荷に向けて、準備に入っている。

 今回開発したのは引っ張り強度80キロ、100キロ、120キロの高張力鋼板で加工性に優れる。今後、日欧自動車メーカーにサンプル出荷し、採用に結びつける方針。

鋳物メーカーの虹技は9日、岡谷鋼機、上海岡谷鋼機と合弁で、中国天津市に自動車産業向けプレス金型鋳物の生産拠点「天津虹岡鋳鋼有限公司」を設立し、10月から操業開始すると発表した。

 新会社は、中国における自動車産業の拡大に伴い、より高品質のプレス金型鋳物のニーズが高まっていることから設立したもので、虹技としては初の海外生産拠点。トヨタ自動車が既に進出している天津地区に生産拠点を置く。

2003年度第10回の関西地区小棒懇談会が9日、関西棒鋼会議室で開催されたが、懇談会後の記者会見で高島秀一郎代表幹事(共英製鋼社長)は「供給責任を果たすためには製品値上げが不可欠。鉄スクラップ市況は調整局面に入ったようだが、引き続き値上げを実施する」などと語った。

住友金属工業は9日、和歌山製鉄所中径シームレス鋼管製造設備で実現した「新世代中径シームレス鋼管製造技術の開発」について、(財)大河内記念会から「2003年度大河内記念生産賞」を受賞したと発表した。高品質・短納期製造が可能な世界最新の製造プロセス技術であり、シームレス鋼管の高級化ニーズに対応。世界のエネルギー産業に貢献したことが評価された。