2004年03月19日
住友金属小倉(本社=北九州市、吉田喜太郎社長)は18日、香港の投資会社CITICパシフィックと、特殊鋼棒鋼を製造・販売する合弁会社を中国・江蘇省江陰市に設立することで合意したと発表した。

 総投資額は約172億円で分塊および棒鋼圧延ミルを持つ。生産量は年間約100万トン。2005年末に操業を開始する予定で、自動車分野中心に拡大する高級特殊鋼需要に対応する。日本メーカーが、特殊鋼棒鋼の製造拠点を中国に建設するのは初めて。

日本鉄鋼連盟が18日発表した2月の全国粗鋼生産量は前年同月比6・5%増の892万7000トンとなり、2カ月連続で前年実績を上回った。

 自動車、産業機械などの好調を映して、特殊鋼生産がいぜん旺盛で、小捧などの生産も増え、粗鋼ベースでも高い水準となった。2月としては80年2月以来の高水準。03年4月―04年2月累計は前年同期比1・3%増の1億168万1000トンと1億トンを突破、年度粗鋼の1億1000万トン超えもほぼ確実となった。

産業新聞社が行った、全国普通鋼電炉メーカーへのアンケート調査(対象42社45事業所、回答32事業所)で、2003年度業績見通しは、27事業所(84%)が増収、経常利益で黒字と答えた。販売価格の上昇で収益を確保し、中間期(4―9月)業績は27事業所が黒字の回答。

 ただ、原料の鉄スクラップが急騰した第4四半期(04年1―3月)の経常利益見通しは、10事業所(31%)が赤字と答え、収益環境は厳しさを増している。足元、鉄スクラップ価格は反落したがなお高値圏にあり、04年4―6月も赤字基調が続く見通しだ。

新日本製鉄は、経済産業省の水素・燃料電池実証(JHFC)プロジェクトの一環として、君津製鉄所内に建設を進めてきた「液体水素製造技術開発」実証設備が完成、2004年度1年間の実証運転に乗り出す。

 製鉄副生ガスであるコークス炉ガス(COG)から最適な水素・液体システムを構築、燃料電池自動車(FCV)用の水素を供給する。製造された水素は岩谷産業、昭和シェル石油が共同運営する東京・江東区の有明水素ステーションへ搬送、FCV走行実証試験を実施する計画だ。

 COGから液体水素までの製造実証は世界初の試みで、99・999vol%以上の高純度液体水素を2・8立方メートル/日製造する。これを通じ、FC自動車など水素社会構築を念頭に水素供給インフラ整備をめざす。

近江産業(本社=大阪市中央区、小八木規之社長)は廣内圧延工業(本社=大阪市城東区、廣内謙社長)と業務協力を推進している。すでに、廣内圧延工業のJFEスチールからの仕入れる母材コイルの一部については近江産業の鶴浜鉄鋼センター(大阪市大正区)の岸壁を活用し、荷揚げを行っている。また、小割加工の一部については廣内圧延工業の八尾工場に委託している。今後、協力範囲の拡大を模索していく方針。

4―6月の薄板国内需要は堅調に推移しそうだ。03年度好調だった自動車分野は、トラック関連の勢いに落ち着きが見られる一方、建設需要に回復の兆しがあり、建材分野は上向くと予想される。需給は、厚板の影響を受ける熱延鋼板を中心に引き締まってきたが、4月以降の在庫は内外の需要に支えられて、減少傾向が続く見通しとなっている。