2004年04月02日
日新製鋼は主力製造拠点の一角で、メルティングセンターである呉製鉄所(所長=漁充夫常務執行役員)の第2高炉改修と第2連続鋳造設備の垂直曲げ化の完了をテコに、高炉から熱延、連続酸洗まで一貫生産態勢の高効率、安定化を推進する。

 高炉長寿命化技術に呼応した関連設備の補修技術の確立、埠頭などの海運や所内物流と物流面の改善など進め、収益力向上につなぐ。環境・エネルギーや防災も見据え、安定供給を念頭に補完態勢の整備、人材育成にも力を注ぐ。国際競争力強化を勘案、2003年度に約150億円を投じ、第2高炉改修、連鋳垂直曲げ化を実施した。これを踏まえて一貫態勢の高効率化、物流整備といった生産性アップと、さらに強固な収益基盤づくりを実践していく。

阪和興業(北修爾社長)は1日、双日の子会社で鋼材・非鉄金属商社の双日金属販売(本社=東京都中央区、伊藤和眞社長)から、鋼管部門の営業権を4月1日付で譲り受けたと発表した。双日金販では熔協品のひも付き販売が主体で、鋼管部門の売上高は20億円。阪和では従来の熔協メーカーへの母材販売に製品販売を加える。取引先との互恵関係を強めることで鋼管部門の充実を図り、営業展開を拡大する方針。

住友金属工業と住友商事は1日、コイルセンターのウエアハウス工業(静岡県浜松市小豆餅3―20―23、前田磯友社長、資本金7200万円)から経営権の譲渡を受けた、と発表した。1日に株式譲渡契約を締結、住金が51%、住商が49%の株式を保有し、住金の丸尾充常務執行役員名古屋支社長が兼務で代表取締役社長に、住商の金子一彦前薄板部長が代表取締役副社長に就任した。

大同特殊鋼は1日、100%子会社の大同プライメット(本社=東京都港区、野中薫社長)の全株式を金属化学研究所(本社=大阪市中央区、栗本有康社長)に先月末売却し、経営権を譲渡したと発表した。

 大同プライメットは、クリーンステンレス製半導体製造用ガス配管部品の加工・販売を目的に95年設立。資本金1000万円。主力工場を山梨県都留市に置く。売上高は8億8600万円(03年3月期)。

新日鉄化学(NSCC、西恒美・代表取締役CEO)、エア・ウォーター(AWI、青木弘・代表取締役会長兼CEO)、エア・ウォーター・ケミカル(AWC、西川幸一良社長)は1日、タール事業、工業ガス販売事業に関する2つの共同事業会社設立で基本合意したと発表した。

 タール共同事業会社は、NSCC(蒸留2拠点、事業領域売上高170億円)と、AWC(同2拠点、同80億円)のタール事業の製造・販売・開発機能を統合した新会社(資本構成はNSCC65%、AWC35%を予定)を、2004年10月1日付で設立の予定。事業統合によって、タール蒸留能力は年間90万トン強、実質蒸留量も同76万トン(03年度実績)で、国内最大規模となる。