2004年05月18日
世界最大手のステンレスメーカー、オウトクンプステンレスは、主力のトルニオ工場(フィンランド)で進めるステンレス鋼増強計画「プロジェクト・ダブル」を今夏完了し、2005年にフル操業をスタートする。

 産業新聞社の単独インタビューに応じた同社のペッカ・エルッキラ社長によると、この結果、同工場のステンレス年産能力は製鋼167万トン、熱延100万トン、冷延75万トンとそれぞれ02年から倍増、単一工場ではPOSCO浦項製鉄所(製鋼能力180万トン)に次ぐ、世界第2位のステンレス製造拠点となる。

アルセロールのジャン・ジレ副社長は15日、産業新聞社の取材に応じ、「米国のJ&L、タイのタイノックスから撤退したが、ステンレス事業がコアビジネスのひとつであることに変わりはなく、大幅な需要拡大が見込める欧州地区については今後も経営資源を投入していく」との方針を示した。

新日本製鉄は17日、鉄鉱最大手の伯リオドセ(CVRD)との間で、鉄鉱石を10年間、合計7000万トン購入する長期契約の締結で基本合意したと発表した。国際鉄鋼協会(IISI)の理事会で渡伯した三村明夫社長とCVRDのホジェール・アニエリ社長が4月19日に基本合意に調印。細部を詰めて6月までに正式契約する。

 中国の需要増で世界的に需給がひっ迫するなか、新日鉄は従来の契約を更新、長期化して高品位鉱を安定的に確保する。CVRDは有力需要家を囲い込み、引き取りを確保することで能力拡張のリスクを軽減する。

住金物産は17日、連結売上高1兆円を目標に「堅実な成長路線」への転換、グローバル化の積極推進などを内容とする住金物産グループ「5年(2004―2008年度)ビジョン」を発表した。

 これまでの3カ年計画は収益重視の事業展開を行ってきたが、03年度決算で連結経常利益・純利益とも過去最高の実績を上げるなどの成果を受け、「堅実な成長路線」への転換を図る。そのために経営資源の重点分野への集中投下、グループ戦略強化、グローバル化の推進などを行い、08年度連結売上高1兆円、経常利益120億円、純利益60億円、有利子負債1000億円への削減、ROA3%などをめざすというもの。

関東地区の普通線材製品市況が大幅に上伸している。線材加工メーカーが5月出荷分からトン当たり1万2000円以上の製品値上げを実施したが、流通でもこの値上げの転嫁が進んできたからだ。年初からの値上がり幅は、普線製品全般で平均同2万円弱となる。ただ、値上げを前にして仮需があったことの反動などで荷動きが低調なため、今後は上昇した市況をどう維持するかが課題となりそうだ。