2004年05月25日
家電需要家のグリーン調達を受けて、東南アジアでクロムフリーめっき鋼板の需要が高まる見通しだ。欧州では2006年からクロム規制を施行するため、日系家電メーカーでは来年出荷の製品から同鋼板の使用を進める考え。7―9月以降、同鋼板の発注が増える見込みだが、薄板は全般的に供給がタイトな状況にあり、現地流通の間では同鋼板の調達難の懸念が広がっている。

JFEスチールは西日本製鉄所の福山地区で14年ぶりに高炉への重油吹き込みを開始した。コークス代替の臨時措置で、当面銑鉄1トン当たりC重油30リットルを安定的に吹き込む。コークスは社内融通を含めて自社生産でまかなっているが、一時的に在庫切れが生じる。安定操業を維持するために、1トン400ドル超のコークスを輸入するよりも重油の方が割安と判断して既存設備を復旧した。

メタルワンは24日、大手ステンレスコイルセンターの阪和工材(大阪)から香港のステンレス販売会社を買収し、先月新たに「エムシーハンワ香港」を設立したと発表した。買収および新会社設立における総投資額は約20億円。メタルワンは中国・東南アジア地区でのステンレス需要拡大に対応し、加工・販売網を6拠点に増強。来年には、阪和から深の加工拠点を買収、さらに上海にはステンレスCCの設立を予定する。実現すれば、中国・東南アジアに計8拠点、売上規模170億円の巨大な流通網が誕生する。

溶協メーカー大手6社の2004年3月期決算が、このほど出そろった。前期(単体ベース)は販売価格の改定などによって、6社全てが増収。一方で、素材であるホットコイル価格の急騰でコスト負担増を余儀なくされた普通鋼メーンの溶協メーカー3社(住友鋼管、JFE鋼管、日鉄鋼管)は、経常ベースで軒並み減益。最大手の丸一鋼管は2・3%の微増益に。販価改定が遅れている自動車向けが多い住友鋼管は17期ぶり経常赤字に転落した。

マレーシア政府による鋼材の輸入規制について、現地日系企業からは規制撤廃・免税措置運用の簡略化を望む声が高まっている。同国政府は輸入鋼材に50%の関税を賦課。さらに冷延鋼板の輸入規制強化を示唆している。日本サイドは政府、商工会議所などがFTA(自由貿易協定)の交渉と絡め、マレーシア国内で生産していない品種について輸入制限を設けないよう理解活動を続けている。