2004年06月11日
 7―9月の薄板需給は、4―6月以上にタイト化する可能性が高まってきた。高炉メーカーは各社フル生産で対応しているものの、自動車などの需要増加に応じきれず、ひも付き分野を含めた受注数量や納期の調整に入っているもよう。

 受注調整が続く店売り分野に対する薄板メーカーの供給姿勢は、厳しくはなっても緩和する可能性はなく、市場では「7―9月は4―6月比でさらに30%前後の削減になるのではないか」(コイルセンター)との見方も出ている。
 鉄鋼専業商社の大野興業(本社=東京都中央区、牧田利彦社長)は10日、全国6カ所の事業拠点を、メタルワンおよびメタルワングループ各社と再編統合する方針を発表した。メタルワンの推進するPMI(事業の組換)戦略の一環で、今後、地域と品種の両面から具体策を詰め、本年12月をメドに方向性を固める考え。
 シーヤリング工場(本社=大阪府堺市、細川能夫社長)は本年9月をメドに、本社工場の厚板部門のフレームプレーナーをNC搭載型の最新鋭機(小池酸素工業製)にリプレースする。設備の老朽化に対応するもので、定盤(幅=11メートル×長さ45メートル)も入れ替える。投下金額は約4000万円。導入予定設備はトーチが既存設備の12本から40本となることから、導入後は橋梁向け部材の加工の生産性を高める方針。
 神戸製鋼所は、ハイテンションボルト用線材を7月出荷分からトン1万円値上げする。昨年4月、本年4月と2度の値上げを実施したが、鉄源需給はなおタイトな環境が続いており、安定供給を確保するため再生産可能な採算水準をめざす。
 神戸製鋼所のタイ現地鋼線メーカー、コウベCHワイヤ(KCH、松山博幸社長)は、足元月間約2000トンの生産でフル操業を続けている。昨年に焼鈍炉と伸線機を増設。増産態勢を整えたが、タイの自動車、2輪車生産は増加基調が強く、状況次第では追加投資も視野に入れている。生産管理システムの導入に着手しており、生産効率をアップし、需要家の増産・短納期のニーズに応える。