2004年08月31日(火)
 韓国・POSCO、中国・宝山鋼鉄、台湾・中国鋼鉄(CSC)の東アジア大手高炉3社がそろって鋼板類の第4四半期(10―12月)国内販売価格を引き上げた。3社の値上額はトン10―50米ドルと幅があるが、国際鋼材価格の上昇や原料コストの大幅負担増を背景に、いずれも国内需給が引き続きひっ迫するとの判断に基づき追加値上げを決めたものとみられている。3社および日本の高炉各社はそれぞれ輸出価格も段階的に引き上げてきており、アジアの鋼板市況は10月以降も上昇トレンドを維持することになりそうだ。
 神戸製鋼所は30日、全鉄粉製品の10―12月出荷価格を全需要家向けに1トン5000円引き上げると発表した。4―9月に30年ぶりに値上げしたのに続く第2弾で、5%程度に相当する値上げを通じて原料の鉄スクラップ価格上昇分を転嫁する。輸出向けはFOB単価を10―20%相当の1トン150―200ドル値上げして内外価格差を解消する。今後は原料価格の変動に応じて四半期ごとに価格改定したい考え。スクラップが高値で推移するなか、1―3月の追加値上げも視野に入れている。
 JFEホールディングスは30日、2005年3月期の連結業績見通しを発表、世界的に堅調な鉄鋼需要を背景に鋼材販売価格が一段と改善したことなどから、通期売上高は前回予想比700億円増の2兆7400億円、営業利益は同1150億円増の4200億円、経常利益は同1200億円増の4000億円と大幅な増収増益に修正した。当期純利益は、今期から減損会計を早期適用し中間期に減損損失を計上するものの、同100億円増の1200億円と増益予想。配当は中間期は実施せず、期末も未定とした。
 JFEスチールは、高耐食性超深絞り用フェライト系ステンレス鋼板の拡販を進め、自動車用燃料系および排気系部材などSUS304代替の分野では現在の月産100トン強から2005年度に同500トンをめざす。高張力普通鋼代替としても05年度同400トンが目標。同社はフェライト系(クロム系)ステンの生産比率を昨年の94%から本年99%にさらに特化。冷間圧延を普通鋼と同じラインで行っておりコスト競争力も高い。SUS304とのコスト差を優位に、安価な材料を求める中国市場での販売も視野に入れている。
 メタルワン系ステンレスコイルセンター、サステック(本社=大阪市、山田邦夫社長)は年内に、ステンレス鋼板加工能力を15%引き上げ、国内ナンバー・ワンの月間1万5000トン態勢を構築する。関西工場(兵庫)ではスリッターとレベラーをそれぞれ増強、関東工場(埼玉)では昨年新設した物流センターを活用し、工場の生産効率を一段と向上する。関西工場の月間加工能力を14%アップの8000トン、関東工場は17%アップの7000トンに拡大する。