2004年09月22日(水)
 東京製鉄は21日、熱延鋼板のシート(定尺)販売を開始すると発表した。岡山工場に大型レベラーを導入したもので、投資金額は約10億円。10月契約分から受注し、価格はベース7万3000円(建値)。今回の熱延シートの販売は鋼板の品質向上が狙い。厚板不足に対し、ユニバーサルプレートでは加工できる幅が限られ、顧客からの強い要望があったことも決め手となった。レベラー機械の加工能力は月2万トン、年24万トンで、現在テストランの最中。
 東京製鉄(池谷正成社長)は21日、10月契約分(21日売出し、23日締切)の販売価格を発表し、鋼板類を実行ベースでトン2000円値上げした。米国の成長に減速傾向がみられるものの、世界的にみれば需給はタイトで「市況は記録的な高値が続いている」(大堀直人取締役)ため。原油など資源価格が上がり、また一時収まった海上運賃も上昇に転じるなど「コストアップの懸念が強まっている」(同)ことも一因。条鋼類は、建設物件の遅れなどで需要の盛り上がりに欠けるマーケットの状況を鑑みて据え置いた。
 JFEスチールは21日、加鉄鋼大手のドファスコと自動車用鋼板を対象とした新たな包括的技術協力契約を結んだと発表した。1989年開始の包括的技術協力契約の更改に際して協力関係をより強める。折半出資の溶融亜鉛めっき鋼板工場、DJガルバナイジング(DJG)を通じて、JFEの高級自動車用鋼板の技術を有償で供与する。JFEが今後開発する高級鋼を含めて、日本で供給できるのと同じ品質の自動車用鋼板を北米で供給できる態勢を整える。
 経済産業省は今月24日、タイ・バンコクでタイによる熱延鋼板アンチダンピング措置、自由貿易協定(FTA)交渉など昨今の鉄鋼通商問題を踏まえ、タイ政府と民間企業を交えた日・タイ鉄鋼非公式会合を開催する。

 日本側からは、タイへの鉄鋼輸出製品はタイ国内品と競合しない点を再度説明したうえで、保護主義的として、先の熱延鋼板AD措置のAD税徴収決定に対して早期撤廃を求めるほか、FTAでの鉄鋼分野での交渉円滑化を促す。さらにタイでの鉄鋼生産で上工程が検討されていることについて日本サイドの協力可能性を探る。
 岡谷鋼機は21日、新潟県上越地区の老舗鋼材問屋の金谷新太郎商店(本社=上越市中央3―1―8、金谷新太郎社長)に対する債権を放棄するとともに、10月21日付で設立する新会社「新金谷」(本社=上越市福橋670―1)に旧金谷の営業権を譲渡し、岡谷の子会社として11月1日から営業を開始すると発表した。

 金谷新太郎商店のメーン銀行である第四銀行を中心に金融機関も債権を放棄する。新会社は岡谷と第四銀行が出資設立し、岡谷の上越地区での鋼材販売拠点として機能を拡充する。