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2004年09月29日(水)
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10―12月粗鋼需要量見通し 過去6番目の水準
・ BHPビリトン、中国4社と鉄鉱石長期契約
・ 「引続きフル生産を」 鉄産懇・宮本会長
・ 鉄スクラップ、東京 電炉買値ジリ高
・ メタルワン伯子会社、現地経済紙で『卸売部門1位』
・ 住友金属・鹿島 新第1高炉、きょう火入れ
・ BHPビリトン、中国4社と鉄鉱石長期契約
・ 「引続きフル生産を」 鉄産懇・宮本会長
・ 鉄スクラップ、東京 電炉買値ジリ高
・ メタルワン伯子会社、現地経済紙で『卸売部門1位』
・ 住友金属・鹿島 新第1高炉、きょう火入れ
経済産業省は28日、2004年度第3四半期(10―12月期)鋼材需要見通しを発表した。鋼材需要は2613万トン(前期比31万トン、1・2%増、前年同期63万トン、2・5%増)で、出荷等相当粗鋼需要量は2879万トン(同54万トン、1・9%増、同80万トン、2・9%増)と策定された。粗鋼は第3四半期としては過去3番目、全四半期では過去6番目の水準。
国内は土木が最盛期を迎え、産業機械をはじめ造船、自動車などが増加。この結果、高操業度を続け、生産余力が乏しい中で、輸出分を国内向けにシフトし、おう盛な需要に応じる。高炉、特殊鋼はフル操業で、夏季減産明けの電炉が増産するほか、台風による生産減のリカバリー、生産性向上、納期・発注調整による増産などで前期水準を上回る生産態勢を敷く。
国内は土木が最盛期を迎え、産業機械をはじめ造船、自動車などが増加。この結果、高操業度を続け、生産余力が乏しい中で、輸出分を国内向けにシフトし、おう盛な需要に応じる。高炉、特殊鋼はフル操業で、夏季減産明けの電炉が増産するほか、台風による生産減のリカバリー、生産性向上、納期・発注調整による増産などで前期水準を上回る生産態勢を敷く。
豪資源大手のBHPビリトンは28日、武漢鋼鉄など中国の鉄鋼メーカー4社、伊藤忠商事、三井物産との間で、西豪州の鉄鉱石開発のウィーララ合弁事業で正式に合意したと発表した。BHPビリトンは中国の4社向けに鉱区C(MAC)の鉄鉱石年間1200万トンを10年間供給する32億米ドル相当の長期契約を新たに結んだ。新たな長期契約と合わせて、BHPビリトンの中国向け出荷量は2004年6月期の2000万トンから3600万トンに拡大する。
鉄鋼産業懇談会の宮本盛規会長(新日本製鉄副社長)は28日の懇談会後の定例会見において、「10―12月期の鉄鋼需要が非常に高い水準となるため、高炉各社は引き続きフル生産および安定操業に傾注、また内需を優先することになるが、(国内需給が)ひっ迫した状況は続く」との見通しを示した上で、「ユーザー、流通、メーカー間のタイムリーかつ緻密な情報交換を徹底し、大きな混乱を避けなければならない」と強調した。
東京地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格は、輸出価格が反発した影響でジリ高推移している。地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格は現在、指標品のH2(厚さ3―6ミリ)でトン当たり2万1500―2万2000円、高値2万4000円。直近安値の9月上旬と比べ1500―2000円(8・7%)高い。9月中旬から輸出向け配船が集中したことや、18―20日の3連休に電炉各社が集中操業を行ったことで、地区需給が引き締まったことが要因だ。
メタルワングループのブラジルの鋼材加工会社リオ・ネグロ社が、ブラジルの有力経済誌「ヴァロール」が行っている、ベスト企業1000社ランキングの卸売部門で、総合業績評価第1位を獲得した。
同社は00年にタウバテ新工場を完成。量的拡大だけでなく、プレス、ブランキング、テーラードブランク(TWB)などの加工技術を導入し、対応する新鋭システムも構築している。とくに自動車産業向けサービスは、同社売上高全体の60%を占めるまでに伸びているという。
同社は00年にタウバテ新工場を完成。量的拡大だけでなく、プレス、ブランキング、テーラードブランク(TWB)などの加工技術を導入し、対応する新鋭システムも構築している。とくに自動車産業向けサービスは、同社売上高全体の60%を占めるまでに伸びているという。
住友金属工業(下妻博社長)はきょう29日、鹿島製鉄所・新第1高炉の火入れ式を行う。祭主は、西澤庄藏・鹿島製鉄所長(専務執行役員)。主な火入れ者は下妻社長、西澤所長、橋本昌・茨城県知事、曹道義・石川島播磨重工業副社長、梅田貞夫・鹿島建設社長。参列者約340人を迎え、21世紀最初の新設大型高炉に火がともる。
新高炉(炉内容積5370立方メートル)は2002年5月1日に着工。工事費は460億円で25年以上の長寿命化を図った。火入れは、鹿島神宮で熾した種火を松明に移し、羽口から挿し入れ着火。新高炉の稼働によって、鹿島製鉄所は年産800万トン、世界トップレベルの競争力をめざす。
新高炉(炉内容積5370立方メートル)は2002年5月1日に着工。工事費は460億円で25年以上の長寿命化を図った。火入れは、鹿島神宮で熾した種火を松明に移し、羽口から挿し入れ着火。新高炉の稼働によって、鹿島製鉄所は年産800万トン、世界トップレベルの競争力をめざす。