2004年09月30日(木)
 経済産業省はこのほど、2004年度第3四半期(10―12月期)特殊鋼需要見通しをまとめた。それによると特殊鋼需要量(熱間圧延ベース、月平均)は国内、輸出合わせて162万7000トン(前期比1・8%増、前年同期比3・3%増)と策定された。

 内需は主力需要分野の自動車生産が北米、欧州向け輸出と現地生産シフトに伴うKDセットのプラスで四輪車生産全体が増加。産業機械も土木建設、鉱山トラクターの伸びで大幅に増加し、全鋼種が前期を上回る。輸出も自動車関連で東南アジア向けで機械構造用炭素鋼など自動車用鋼を中心に伸展、この結果、高水準の生産で余力の乏しい中、国内、輸出とも増産となる。
 新日本製鉄は29日、中国第3位の粗鋼生産量を擁する武漢鋼鉄からコークス乾式消化設備(CDQ)を受注したと発表した。コークス処理能力は毎時140トン、蒸気発生量が同83・7トン、発電量4655キロワットで、2005年11月運転開始の予定だ。

 武漢からのCDQ設備受注は01年に続いて2基目となる。中国でのCDQ設備、その他省エネ・環境保護設備の設計、製造、販売のため昨年、北京首鋼設計院と合弁で設立した北京中日節能環保工程技術有限公司(北京JV)も活用、今回の受注に至った。
 住友金属工業の下妻博社長は29日午後、茨城県神栖町で記者会見し、台湾最大手の鉄鋼メーカー、中国鋼鉄(CSC)と共同で進出を検討していた中国での溶融亜鉛めっき鋼板製造について「もうからないものはやらない。棚に上げた」と述べ、今夏に両社が検討の一時凍結で合意したことを明らかにした。
 川鉄商事と伊藤忠丸紅鉄鋼は29日、阪和工材(本社=大阪市、中谷忠夫社長)が実施する第三者割当増資を引き受けると発表した。阪和工材が事業収益を圧迫する恐れのある不動産などの資産を一括して早期に処理するため、以前から株主である両商社に増資を要請したもの。増資引き受けで川商が筆頭株主、伊藤忠丸紅鉄鋼が第2位の株主となる。
 溶協メーカーは10月から、自動車メーカーおよび部品加工メーカーに対し、自動車向け機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)の本格値上げ交渉に入る。2004年度下期分の値上げ幅はトンあたり1万円プラスアルファを打診し、陥没価格の是正、適正エキストラの復活などを求めていく。さらに、世界的な鉄源不足を受けて、コイル調達が難しくなっていることから、供給枠制限の理解を得ていく方針。