2005年08月05日(金)
 日立金属は4日、精密鋳造品製造でタイに進出すると発表した。子会社の日立メタルプレシジョン(本社=東京都港区、松川年道社長)を通じ、11月をメドにタイにロストワックス精密鋳造品の製造子会社を新設する。総投資額は4億円。現地進出する日系ユーザーへの対応やコスト競争力の強化を狙う。

 当面は国内工場を自動車用などの高級品、タイを一般品―の供給基地とすみ分けるが、将来的にはタイでも高級品製造を視野に入れる。グループの精密鋳造品の売上高は2010年度に04年度比2倍の約110億円に引き上げる。
 高炉ガス管は、2005年7―9月で実施しているメーカーの大幅減産によって、とくに地方都市で過剰感の出ていた全国流通在庫が9月末をメドに適正水準に調整される見通しであるほか、8月以降、首都圏を中心にユーザーの引き合いが強まっており、秋口にかけて徐々に需要が回復する傾向にあることから、10―12月で再び需給がタイト化する様相を呈してきた。
 台湾の中国鋼鉄(CSC)が4日発表した7月決算によると、税引き前利益は61億3300万台湾ドルと前年同月比4・8%増加した。
 JFEスチールは4日、建築構造用の11%クロム鋼材「JFE410DH」が、約100年の長寿命住宅に適合することを示す国土交通大臣認定を取得したと発表した。「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく日本住宅性能表示基準の「等級3」(3世代、つまり90年以上の耐久性)に適合するという認定の取得によるもの。

 建築構造材としての大臣認定は2002年1月に取得済み。JFEは今回の認定取得を機に、「JFE410DH」の長寿命住宅用途での拡販を進める方針。
 ステンレス冷延鋼板の新エキストラ体系が、ここにきてようやく店売り市場に浸透した。割高だった板厚2ミリ(ベース)以下の板厚エキストラは製造コスト見合いに引き下がり、表面仕上げや寸法などの付加価値がコストに反映されていなかった製品は、新たにエキストラが加わった。

 国内ミルの改定幅は個々に異なるが、店売り向けは各社の改定幅がほぼ同等の一般品が中心であるため、エキストラも収束した。なお、ひも付き向けには「個別に交渉中でまだ改定しきれていない」(大手コイルセンター)。